期間工の健康診断の検査項目や落とされやすい症状、事前の対策を解説!

2024/10/21 更新
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■目次
- 1.期間工が入社前に健康診断を受ける理由
- 2.期間工の健康診断は実質的な“最終選考”
- 3.期間工の健康診断に落ちるとどうなる
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・入社できなくなる
・給料と各種手当は支給される
・再入社できる場合もある
- 4.期間工の健康診断の具体的な内容
- 5.期間工の健康診断で落とされやすい症状・ケースは?
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・タトゥー(入れ墨)
・色弱
・腰痛持ち
・バネ指
・握力が弱い
・BMIが高い(極度の肥満)
・不整脈
・高血圧
・高コレステロール血症
・精神疾患の既往症
- 6.期間工の健康診断で落ちないための対策
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・1~2週間前から健康的な生活を心がける
・前日のアルコールやエナジードリンクは避ける
・前日は睡眠をしっかりとる
・当日の朝食は摂らない
- 7.まとめ 生活習慣に気をつけて期間工の健康診断にパスしよう!
期間工が入社前に健康診断を受ける理由
期間工が入社前に健康診断を受ける理由は、工場の業務に携わるうえで、身体的に支障がないかどうかを確認するためです。
期間工の仕事は、身体への負担が大きい力仕事や立ち仕事が多く、職場によっては生活リズムが不規則になりやすい夜勤のシフト勤務もあります。そのため、健康面や体力面に問題があると、業務中のミスやケガ、事故などにつながる可能性が高くなります。さらに、体調不良で欠勤者や退職者が増えると、工場の製造ラインが停止してしまう恐れもあります。
また、慢性的な腰痛や持病などを抱えたまま無理に働くと、症状が悪化して身体を壊しかねません。つまり、事前に健康診断を行うのは、会社のためだけでなく、期間工して働く本人のためでもあるのです。
期間工の健康診断は実質的な“最終選考”

期間工はたとえ面接に受かっていても、必ず入社できるわけではありません。実際に応募者の5%前後(20に1人ぐらい)は、入社前の健康診断で引っかかり、落とされてしまうこともあるからです。
もちろん、日常生活や仕事に支障をきたすほどでなければ、ほとんど問題になることはありません。検査の数値が多少悪くても、再検査でクリアできる場合もあります。
とはいえ、体調不良による作業中のミスや事故、欠勤や退職といった事態は会社側としても避けたいので、合否の判断はけっこうシビアです。したがって「健康診断なんて、どうせ形式上でしょ」と甘く見てはいけません。検査の結果や症状によっては、採用が取り消しになることもあるため、健康診断も実質的な“最終選考”と考えておいた方がいいでしょう。
期間工の健康診断に落ちるとどうなる
入社できなくなる

先述したように、期間工の健康診断に落ちると、面接を通過していても採用が取り消され、その会社に入社できなくなります。健康診断は入社初日に行われることが多いため、ここで落ちてしまうと、寮に入る予定でも自宅に戻らなければいけません。賃貸アパートやマンションなどの自宅を引き払っていた場合、帰る場所がなくなってしまいますので、自宅の賃貸契約を解除するのは、健康診断を通ってからにした方が安心でしょう。
給料と各種手当は支給される

健康診断に落ちて入社できなくなっても、入社前の説明や健康診断で時間を拘束された分の給料はもらえます。支給される手当は会社によって異なりますが、療養見舞金や帰りの旅費をもらえる場合が多いようです。
再入社できる場合もある

会社によっては健康診断で落ちてしまっても、その原因を改善・治療することで、再入社できることもあります。その場合、再入社できる期限がありますので、再入社を目指すなら早めに改善・治療するようにしましょう。
期間工の健康診断の具体的な内容

期間工の健康診断は、一般の健康診断とほぼ同じ内容になります。加えて、身体に負荷のかかる作業に支障が出ないよう、筋力的・運動機能的な検査を行う場合もあります。具体的な検査項目は会社によって多少異なりますが、一般的な項目は以下の通りです。
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●身体測定……身長・体重・腹囲・血圧の測定
●感覚器の検査……視力・聴力・色覚の検査
●血液検査……貧血・高脂血症・糖尿病・肝臓や腎臓の病気の有無
●尿検査……尿たんぱく・尿糖・潜血の有無
●心肺機能検査……胸部X線、心電図
●運動機能検査……握力・背筋力などを測定する簡易テスト
●問診……持病や精神疾患などの既往歴・手足・腰などの状態の確認
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期間工の健康診断で落とされやすい症状・ケースは?
次に、期間工の健康診断で落とされやすい症状・ケースを詳しく見ていきましょう。とくに引っかかりやすいのが、以下の10項目です。
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●タトゥー(入れ墨)
●色弱
●腰痛持ち
●バネ指
●握力が弱い
●BMIが高い(極度の肥満)
●不整脈
●高血圧
●高コレステロール血症
●精神疾患の既往歴
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タトゥー(入れ墨)

原則として、タトゥーを入れていると期間工には採用されません。面接時にタトゥーの有無を聞く会社もありますが、ごまかしていても健康診断で肌が見えるのでバレてしまいます。会社によっては、ワンポイントのタトゥー程度であれば認められる場合もありますが、基本的に期間工のタトゥーはNGと覚えておきましょう。
色弱

色弱とは色が違って見えてしまう症状のことで、たとえば「信号の色が識別できない」といった問題が生じます。工場でも製造ラインの稼働状況などを信号で知らせることがあるため、ランプの色を識別できないと、正確な作業や安全の確保ができなくなる恐れがあります。色弱の程度によっては、期間工として働くのは難しいかもしれません。
腰痛持ち

期間工は重量物を持ち上げたり、無理な姿勢で作業したりすることも多いため、慢性・重度の腰痛があると、入社できなくなる可能性があります。腰痛を隠して働き始めても、症状が悪化するだけなので、自分のためにも他の仕事を選んだ方がいいでしょう。
バネ指

バネ指とは、指を曲げようとするとバネのように戻ってしまう腱鞘炎の一種です。期間工は指がきちんと動かないと、作業に支障をきたすこともあるため、症状が重い場合は働くのが難しくなるかもしれません。
握力が弱い

期間工は握力を要する作業(ボルト・ネジ締めなど)も多いため、握力が極端に弱い人は注意が必要です。基準は会社や業種によって異なりますが、目安としては男性で30Kg以上、女性で25Kg以上あれば問題ないでしょう。
BMIが高い(極度の肥満)

BMIは肥満度を表す数値です。多少太っていても問題はありませんが、「BMIが30以上」で極度の肥満と診断されると、作業の遅れやケガ、生活習慣病などが懸念されるため、落とされる可能性が高くなります。肥満が気になる人は、以下の計算式でBMIを算出してみましょう。
【BMIの算出方法】
BMIは「体重(Kg)÷身長(m)の2乗」で算出できます。
たとえば、身長170cmで体重が87Kgの場合、
「87÷1.7の2乗」=「BMI 30.10」で要注意ゾーンとなります。
不整脈

心電図で不整脈などの異常が見つかると、再検査になる場合があります。ただ、不整脈があっても発作がなく、日常生活にまったく支障がないレベルであれば、再検査や問診だけでパスできることが多いようです。
高血圧

血圧は個人差がありますが、あまりにも高い人は要注意です。一般的に、作業中は血圧が30~40 mmHgぐらい上がるので、高血圧の人は「仕事中に意識障害を起こす、突然倒れる」といったリスクがあるからです。上の血圧(収縮期血圧)が140mmHgを超えると、「もう一度測ってみましょう」と言われ、状況がやや厳しくなるかもしれません。
高コレステロール血症

血液検査でコレステロールの数値が高いと、生活習慣病や糖尿病、動脈硬化などが疑われるため、再検査になる可能性があります。コレステロール値は、脂肪分の多い食事や運動不足などで高くなる傾向がありますので、日ごろの食生活や運動不足には十分注意しましょう。
精神疾患の既往症

うつや統合失調症など精神疾患の有無については、面接と健康診断の問診で確認されます。精神疾患を抱えた状態で工場に勤務すると、本人が精神的にキツイだけでなく、周囲の人にも迷惑をかける可能性があるからです。そのため、問診の結果よっては、採用が見送られる場合もあります。期間工に応募する際、うつなどの自覚がある人は慎重に考えてください。
期間工の健康診断で落ちないための対策
期間工として入社するためには、健康診断を避けて通ることはできません。無事に健康診断をパスするためにも、事前にできる対策をとり、しっかりと体調を整えてから受けたいものです。ここでは、健康診断で落ちないための4つの対策を紹介します。。
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●1~2週間前から健康的な生活を心がける
●前日のアルコールやエナジードリンクは避ける
●前日は睡眠をしっかりとる
●当日の朝食は摂らない
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1~2週間前から健康的な生活を心がける

血液検査や尿検査、血圧などの数値は、食事や運動で改善できるものもあります。健康診断で引っかかりそうな人は、少なくとも1~2週間前から、健康的な食生活(塩分・脂肪分・間食を控える)と適度な運動を心がけましょう。とくに肥満気味の人は、いつもより食事量を控えて積極的に運動するなど、体重を増やさない(できれば減らす)ことが大切です。
前日のアルコールやエナジードリンクは避ける

アルコールやエナジードリンクの成分は、血液検査や尿検査、血圧などの数値に影響します。とくに健康診断の前日に飲んでしまうと、悪い数値が出やすいので控えましょう。
前日は睡眠をしっかりとる

睡眠不足や疲労は、血圧や血糖値の上昇、免疫力の低下などにつながります。万全の体調で健康診断を受けるためにも、前日はしっかり睡眠をとって身体を休めましょう。
当日の朝食は摂らない

会社から指示があると思いますが、当日は朝食を摂らずに健康診断を受ける必要があります。うっかり食べてしまうと、検査の数値に影響が出てしまうため注意してください。
まとめ 生活習慣に気をつけて期間工の健康診断にパスしよう!

今回は期間工の健康診断について、具体的な検査項目や落とされやすい症状・ケース、検診前の対策などを解説しました。
ご紹介したように、期間工の健康診断で不適格と判断された場合、入社できなくなることもあります。だからといって、必要以上に緊張する必要はありません。仕事や生活に支障が出るような重い疾患や、身体的な問題を抱えていなければ、ほぼ問題なくパスできるでしょう。どうしても不安な人は、事前にできる対策をしっかりとって、数日間だけでも生活習慣に気をつけてみてください。
いずれにしても、期間工の仕事は体力を必要とするため、ほかの職業より健康面で問題がないことが求められます。日ごろからバランスの取れた食事や、適度な運動を意識した生活スタイルを心がけ、自信をもって期間工の仕事にチャレンジしましょう!
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