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期間工と派遣社員の違い。期間工の契約期間をわかりやすく解説

期間工と派遣社員の違い。期間工の契約期間をわかりやすく解説

2024/5/10 更新

  1. ■目次
    1.期間工とは?契約社員の期間工と、派遣社員の違い
    ・【期間工とは】
    ・【契約社員の期間工と、派遣社員の違い】
    2.期間工と派遣社員が働き始めるまでの流れの違い
    ・【メーカーに直接雇用されるBさん(期間工)】
    ・【派遣会社に登録し、メーカーに派遣されたAさん(派遣社員)】
    3.期間工の「契約期間」や「3年ルール」とは?
    ・【期間工の「有期」雇用契約とは?】
    ・【期間工の雇用最長期間とは?】
    ・【なぜ「3年ルール」がある?】
    4.「2年11カ月」の最長期間に到達する段階で「契約」は終了に
    5.期間工の契約更新ルールを、大手自動車メーカー別に比較
    6.期間工として働く人は、どれくらいの期間、就労している?
    7.複数のメーカーを渡り歩く期間工の場合は?
    8.期間工には、高時給、手厚い制度、社員並みの待遇など魅力いっぱい

期間工とは?  契約社員の期間工と、派遣社員の違い

働き方の選択肢が多様化した今日、20〜30代の若い世代を中心に期間工に大きな注目が集まっていて、あらかじめ期間を決めて期間工として働く人が増えています。

一方、時期や景気の変化に伴って人員をコントロール(人手不足解消)する必要があるメーカーでは、円滑な生産を目的に「期間工」や「派遣社員」などの有期雇用労働者を定期的に採用していますが、募集をかけてもなかなか人手が集まらない実情から、多くのメーカーでは期間工向けの手厚い制度を用意し、期間工の募集を活発に行っています。

【期間工とは】

  1. ● 働く期間(契約期間)が定められた契約社員のこと
    ●「働く期間をあらかじめ契約し、工場などで働く工員」という意味があり
    「期間従業員」と「期間労働者」とも呼ばれる

また、大きな工場では契約社員の期間工のほか、派遣社員の従業員もたくさん働いていますが、期間工と派遣社員の違いは以下のようになります。

【契約社員の期間工と、派遣社員の違い】

  1. ●契約社員の期間工
    メーカーと働く期間を取り決め、メーカーに直接雇用される従業員。給与はメーカーから直接支給される。

    ●派遣社員の作業員
    派遣会社に雇用されたうえで、メーカーに派遣される従業員。給与は派遣会社から支給される。

期間工と派遣社員が働き始めるまでの流れの違い

メーカーに直接雇用される期間工のAさんと、派遣会社に登録した派遣社員のBさんが、工場のスタッフとして新たなスタートをきるまでの流れは以下のようになります。大きな違いは、メーカーと雇用者(従業員)の間に派遣会社が入るか入らないか、になります。

【メーカーに直接雇用されるAさん(期間工)】

  1. ① ネットの人材募集サイトなどに、メーカーが期間工の募集広告を出す
    ② その募集広告を見たAさんが、メーカーに応募する
    ③ 直接対面の面接やオンライン面接などが実施される
    ④ メーカーとAさんが直接契約し、期間工としての第一歩がスタート

【派遣会社に登録し、メーカーに派遣されたBさん(派遣社員)】

  1. ① 派遣会社にBさんのプロフィールや仕事内容、勤務地等の希望条件を登録
    ② メーカーから必要な人員数・期間・待遇などが派遣会社に打診される
    ③ ②の打診を受け、 「◯◯工場で◯年◯月まで働けますか?」と派遣会社からBさんに連絡がいく
    ④ Bさんの了承が取れた段階で、メーカーと派遣会社間で契約が交わされる
    ⑤ 派遣会社の指示をもとに、Bさんは◯◯工場で派遣社員としてスタート

働きはじめ

期間工の「契約期間」や「3年ルール」とは?

期間工は、働ける期間が期限付きの雇用である……ということを知っていても、実際に期間工がどのような契約を交わしているのか、どれくらいの期間働いているのかなど、細かな部分を理解できていない人も多いようです。

期間工の雇用期間や契約の大きな特徴は以下のようになり、期間工として働き始める際には、雇用側(メーカー)と従業員の間で、「3カ月」もしくは「6カ月」の「有期」雇用の契約を交わします。

【期間工の「有期」雇用契約とは?】

  1. 「有期」雇用の期間工 → 非正規雇用の契約社員で、契約(雇用)期間に限りがある
    「無機」雇用の正社員 → 正規雇用の正社員は基本的に定年まで雇用される

【期間工の雇用最長期間とは?】

  1. 労働基準法 第14条で、期間工の雇用契約の最長期間は「2年11カ月まで」と定められている。このルールを「3年ルール」と呼ぶ

【なぜ「3年ルール」がある?】

  1. 「有期」雇用契約の期間工や派遣社員に対し、メーカーなどの雇用主に「正規雇用」への転換を促すことを目的に、「3年ルール」が設けられている

「2年11カ月」の最長期間に到達する段階で「契約」は終了に

期間工がメーカーで働き始める際には、1回目の契約で雇用最長期間の「2年11カ月」で契約することはほぼありません。

基本的には、「3カ月」もしくは「6カ月」などの短期契約を交わし、「満了」の時期がきたら、次の契約を「更新」するケースが多いといえますが、ここで注意したい点は、この「満了→更新」をずっと繰り返すことができない点にあります。つまり、「2年11カ月」の最長期間に到達する段階で、「契約」は終了になります。

契約

期間工の契約更新ルールを、大手自動車メーカー別に比較

期間工が多く活躍している自動車業界では、初回の契約期間が「3カ月」「4カ月」「6カ月」と異なり、更新時期(スパン)もさまざまです。大手自動車メーカーごとの違いを見ていきましょう。

メーカー 初回契約期間 更新スパン 長期契約期間
トヨタ自動車 3カ月 6カ月ごと 2年11カ月
日産自動車 6カ月 6カ月ごと 2年11カ月
ホンダ 3カ月 3カ月ごと 2年11カ月
スバル 4カ月 2カ月ごと 2年11カ月
マツダ 6カ月 6カ月ごと 2年11カ月

このように、初回契約期間や更新スパンは企業によって異なりますが、共通している点は、ひとつの企業で期間工として働ける最長期間は労働基準法に基づき、「2年11カ月まで」になります。

また、1年以上働いた段階で「契約満了」とした場合、6カ月の「クーリング期間」を取得することも可能です。このケースでは、6カ月のクーリングオフ期間が終了した後に、再び期間工として同じ会社に再応募できます。

そのほかにも、親の介護のために帰省する、語学留学のために海外に行く、資格取得の勉強をするなど、個々の事情によって「クーリング期間」に入った優秀な働き手には、「クーリング期間」の終了段階で「再赴任のお誘い」といったハガキやメールが、雇用していたメーカーから届くこともあります。

期間工として働く人は、どれくらいの期間、就労している?

工場が用意した寮に入居して、契約更新をしながらひとつのメーカーで1年間や2年間など長期就業するケースが増えている一方、数カ月で契約満了を選択する人や、最長2年11カ月まで「満了→更新」を繰り返す人など、人によって働き方はさまざまです。

期間工として働く人の就労期間は、おおよそ以下の割合になっていて、75%(4人のうち3人)が1年以上勤めていることがわかます。

  1. ●就労期間が6カ月(半年)〜12カ月(1年) 25%
    ●就労期間が13カ月(1年1カ月)〜23カ月(1年11カ月) 25%
    ●就労期間が24カ月(2年)〜35カ月(2年11カ月)   50%

この背景には契約(就業)期間が長いほど時給などの待遇アップすることに加え、(メーカーによって異なりますが)契約更新時に支給される満了金や報奨金などの各種ボーナスを最大限活用するため、1年以上の契約(就業)を選択する人が増えていると考えられます。

これから期間工として働きたい人は、工場や製造現場によって仕事内容はもちろん、「日中のみ」「日中と夜の2交替制」「日中・夜・深夜の3交替制」なと、勤務先によってシフトは異なるので、自分がどのように仕事に就くのか、どんなシフトに入るのか……をしっかりイメージしたうえで、そのメーカーが用意している手当やボーナスがどのタイミングで支給されるのか、また、寮などの福利厚生についてもきちんと確認するようにしましょう。

複数のメーカーを渡り歩く期間工の場合は?

ここまで、「有期」雇用契約労働者の期間工には、就労期間が最大「2年11カ月」と定められていることを解説しましたが、ひとつの企業で契約を終え、満了退社した後に異なる企業に期間工として就労した場合は、原理上、2年11カ月にとらわれず、継続して期間工として働くことが可能です。

下図の川村さん(図の最上部)の場合は、大手自動車メーカーを渡り歩き、満了退社後に次の就業先に採用されるまでの期間を休業し、休業中に海外の有名ダイビングスポットに赴いて趣味を満喫しています。川村さんは期間工として働きながらダイビング費用や旅費を捻出していますが、最難関レベルの登山やトレッキング、バックパッカーなど中長期にわたって海外を旅する趣味にもつ人も、川村さんのような働き方をしている人が多くいます。

そのほかにも、将来は先端技術領域でエンジニアとして働きたいという夢をもつ清水さん(図の中央)は、世界トップシェアの加工メーカーで期間工として1年働いた後、より高度なスキルを養うため、休業期間を挟んで大手半導体メーカーに期間工として就業した……という人もいます。

さらに、数年以内に起業するという目標をもつ国村さん(図の最下部)は、業界大手の精密機器メーカーで期間工として1年6カ月勤務した後、起業準備のための休業期間を挟んで、グローバルに展開する精密加工部品メーカーで1年6カ月期間工として勤務。「入社祝い金」や「報奨金」「慰労金」「各種手当」「満了金」などの手当を起業資金に充てるとともに、スキル向上や人脈づくりに努めている人もいます。

契約

期間工には、高時給、手厚い制度、社員並みの待遇など魅力いっぱい

最近は、期間工を採用するメーカーの多くが、「入社祝い金」「報奨金」「慰労金」「各種手当」「満了金」など、さまざまな魅力的かつ手厚い制度を提供していますし、深夜手当や休日出勤手当などの手当が充実している点も、期間工として働く人にとって大きな魅力となっているようです。

なにより、正社員と同等の待遇を用意しているメーカーが増えている点も期間工の大きな魅力といえるでしょう。例えば、25歳の正社員と、大規模工場で期間工として2年目を迎えた25歳の収入を比較すると、同年齢でありながら期間工のほうが手取りがよい、というケースもあります。これは、そもそもの時給がよいことに加え、「入社祝い金」「報奨金」「慰労金」などのまとまった手当が支給されることによります。

こうした魅力に加えて、「正社員と同じように社会保険や雇用保険に加入できる」「社員並みの年間休日数がある」「無料の寮などが用意されている」など、さまざまな福利厚生を充実させているメーカーや工場も最近は増えているので、「期間を区切って300万円貯める!」「短期で効率よく稼ぎたい」「空いた時間を有効活用したい」「働く期間を決めて趣味の時間を充実させたい」「オンとオフにめりはりがある自由度の高い働き方をしたい」などの目標や希望がある人にとって、期間工は目標を達成する最速かつ、最も近道の働き方といえるでしょう。

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