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玉掛け資格の実技試験は難しい?具体的な試験内容や注意点を徹底解説!

玉掛け資格の実技試験は難しい?具体的な試験内容や注意点を徹底解説!

2024/7/3 更新

  1. ■目次
    1.玉掛け作業には資格が必須!
    2.玉掛けの具体的な仕事内容
    ・玉掛け作業が必要な現場は?
    ・玉掛け作業の基本的手順と注意点
    3.玉掛け技能講習の資格を取得するには?
    ・玉掛け技能講習(玉掛け技能者)資格の取得方法
    ・玉掛け技能講習の講習内容・試験概要
    4.玉掛け技能講習の試験対策《実技試験の注意ポイント》
    ・玉掛け技能講習試験の合格率・難易度
    ・玉掛け技能講習の実技試験で注意すべき点は?
    5.まとめ
    ・玉掛けのお仕事探しは<工場求人ナビ>へ!

玉掛け作業には資格が必須!

玉掛け作業には資格が必須!

「玉掛け(たまかけ)」とは、クレーンを使用して荷物を運搬する際、ワイヤーロープやベルトスリングなどの吊り具を用いて、クレーンのフックに荷物を掛け外しする作業のことです。

一見、誰でもできる簡単な作業のように思われがちですが、もし作業中に吊り荷が崩れて飛散したり、フックから外れて落下したりすれば、現場の作業員だけでなく、通行人まで巻き込む大惨事につながりかねません。こうした事故を防止する観点から、吊り上げ荷重1トン以上のクレーンを使った玉掛け作業に従事する者は、労働安全衛生法に基づく「玉掛け技能講習」の修了資格(玉掛け技能者資格)を取得することが義務づけられています。

なお、吊り上げ荷重1トン未満のクレーンを使用した玉掛け作業の場合も、同法に基づく「玉掛け特別教育」の資格取得(受講)が推奨されています。特別教育の修了資格は、2日間の講習を受講すれば試験なしで取得できますが、1トン以上のクレーン作業に従事することはできません。よって、玉掛け作業者として仕事の幅を広げるなら、1トン未満を含めてすべてのクレーン作業に従事できる技能講習の資格を取得することをおすすめします。

玉掛けの具体的な仕事内容

玉掛け作業が必要な現場は?

玉掛け作業が必要な現場は?

クレーンを使う現場では、吊り荷の掛け外しを行う玉掛けの作業が必ずあります。具体的には、クレーンで重い資材や荷物を上げ下ろしする工場や倉庫、土木・建築工事の現場など、製造・物流・建設業の現場が中心となります。いずれも危険をともなう業務のため、玉掛けの作業を行う際には、クレーン運転手やほかの作業員と連携しながら、チームワークで現場の安全を確保することが求められます。

玉掛け作業の基本的手順と注意点

玉掛け作業の基本的手順と注意点

玉掛け作業者の仕事は、以下1~5の一連作業を、手順に沿って進めることが基本となります。一つひとつの作業を慎重かつ確実に行うことはもちろん、作業中は近くに人がいないか、障害物はないかなど、周囲の状況にも目を配ることが重要です。

  1. 《1》クレーンを作業する場所に呼び、クレーンのフックが荷物の重心の真上に来るように誘導する。
    《2》荷物にワイヤーロープなどの吊り具を掛け、フックに吊り下げて固定する。荷掛けの方法や使用する用具は、荷物の重量・形状・大きさなどに応じて適宜判断する。
    《3》運転手に合図をしてクレーンを持ち上げてもらい、地面から荷物が離れた時点でクレーンを一旦止めて、フックにかかった状態を確認。問題がなければ巻き上げの合図を出す。
    《4》荷物の巻き上げや横移動を行う際には、周囲の障害物との接触を防ぐために、荷物を引き寄せる介錯ロープで誘導する。
    《5》運転手に巻き下げの合図を出して荷物を下ろし、完全に着地したらフックから外して荷解きする。

玉掛け技能講習の資格を取得するには?

玉掛けの資格は、18歳以上であれば、職歴や学歴を問わず誰でも取得することが可能です。ここでは、玉掛け技能講習(玉掛け技能者)資格の取得方法と講習内容、試験の概要を説明します。

玉掛け技能講習(玉掛け技能者)資格の取得方法

玉掛け技能講習(玉掛け技能者)資格の取得方法

玉掛け技能講習のカリキュラムは、各都道府県の労働技能講習協会や建設業労働災害防止協会、全国各地のクレーン教習所などで実施されています。講習は学科が12時間・実技が7時間(計3日間)で、講習後(同日)に実施される筆記試験・実技試験ともに合格すると取得できます。受講費用は2~3万円が目安です。

玉掛け技能講習の講習内容・試験概要

玉掛け技能講習の学科・実技の講習科目、試験概要は以下の通りです。
なお、クレーン関連(クレーン・デリック運転士免許、移動式クレーン運転士免許など)の資格を保有している人は、講習科目の受講が一部免除されますので、申し込み時に確認してください。

  1. 【玉掛け技能講習の学科科目 計12時間(2日間)】
    ●クレーン等に関する知識(1時間)
    ●クレーン等の力学に関する知識(3時間)
    ●クレーン等の玉掛けの方法(7時間)
    ●関連法規(1時間)

講習後に実施される学科試験は、すべて上記の講習内容から出題されます。試験方式はマークシート形式で、選択肢の中から正しいもの・間違っているものを選択します。

  1. 【玉掛け技能講習の実技科目 計7時間(1日間)】
    ●クレーン等の玉掛けの作業(6時間)
    ●クレーン等の運転のための合図(1時間)

講習後に実施される実技試験は、「質量目測」「用具選定」「玉掛け」「合図」の4項目があり、グループ単位で行われます。いずれも、上記の講習内容に沿って一連の作業・動作を実際に行い、講師が採点する形式で合否が判定されます。

玉掛け技能講習の試験対策《実技試験の注意ポイント》

玉掛け技能講習試験の合格率・難易度

玉掛け技能講習試験の合格率・難易度

玉掛け技能講習の試験は国家試験となるため、難易度が高いと思われがちですが、合格率は90%以上と比較的容易に取得できるレベルです。
とくに筆記試験は、講習中に講師が試験に出る箇所やポイントを教えてくれますので、しっかりと講習を受けて重要ポイントを押さえておけば、合格点を取れる可能性が高いでしょう。

玉掛け技能講習の実技試験で注意すべき点は?

玉掛け技能講習の実技試験で注意すべき点は?

実技試験で行う作業や動作も、講習中に教わりながら繰り返し練習するため、その通りに行えば問題はありません。とはいえ、教わったことを丸暗記しただけでは、うっかり忘れてミスをする可能性もありますので、一つひとつの作業や動作の意味をきちんと理解し、事前に流れをシミュレーションして確認することが重要です。

具体的な試験内容としては、実際にクレーンやブロックなどを使用して、吊り荷の確認や用具の選定、フックの誘導・掛け外し、クレーン運転手への合図・指示出しなどを行い、講師が技術面や安全性、効率性などを見て評価します。とくに、運転手への合図や指示出しでは、正確かつ明瞭な伝達とともに、事故を起こさないための適切な判断・行動が求められます。合図のタイミングや指示を誤ったり、確認を忘れたりした場合は、大きな減点となるため注意しましょう。

また、実技試験では受講者同士が3人1組のグループになり、作業者と補助者に分かれて玉掛け作業を行います。ほかの受講者の目の前で作業するため、緊張する人も多いようですが、グループのメンバーに声がけしながら互いに協力し合い、落ち着いて作業を進めることが大切で

まとめ

今回は、玉掛け作業に関する基本情報とともに、玉掛け技能講習(玉掛け技能者)資格の取得方法や、ミスをしやすい実技試験の内容&注意点について解説しました。

玉掛け作業者はクレーンを使う現場なら確実に求められるため、技能講習や特別教育の資格を取得しておくと、就職・転職する際にも有利となります。とくに、クレーンの吊り上げ荷重に制限のない技能講習の資格を持っていれば、製造業・建設業・物流業などの業界を中心に、大手企業やビッグプロジェクトの現場でも活躍できるチャンスが広がります。

玉掛け技能講習の資格を取得したいけれど、実技試験が不安……という方も、ぜひ本記事でご紹介したポイントを参考に、自信を持って挑んでください。また、本記事を読んで玉掛けの仕事に興味を持った方も、ぜひこの機会に資格取得を検討してみてはいかがでしょうか。

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