二交替制のメリットとは?三交代制との違い・注意点について紹介!
2023/12/12 更新
二交替制とは
営業時間や稼働時間が長い職場で残業しなくても良いように、複数の従業員で1日の勤務時間を2つに分けて交替で勤務する勤務体系を二交替制といいます。一般的に24時間体制で稼働し続ける工場などで活用されている勤務体系です。具体的な勤務時間の例としては午前7時から午後7時までの日勤、午後9時から翌朝午前7時までの夜勤などが挙げられます。
他にも午前7時から午後17時までの常昼勤務と、午後17時から翌日午前7時までの勤務で、夜勤中に約2時間程度の仮眠時間が設けられている夜勤などのパターンも多く存在します。上記のように複数人で勤務時間を分けて、連続稼働していく勤務形態が交替勤務制なのです。
二交替制が多い職種
二交替制は工場やコンビニ、病院やホテルなど24時間体制で営業・稼働しなければならない職種に多く活用されています。製鉄や自動車メーカーなどの大手製造企業のほとんどが二交替制を採用しています。また、消防署や病院なども緊急の患者さんに備えて24時間交代制で稼働しています。
2交代制勤務(制)は、私たちの生活に欠かすことのできない役割を担っている職種に多く見受けられる勤務体系といえます。
三交代制との違い
24時間の労働時間を3つに分けて複数人で勤務する勤務形態を”三交代制”といいます。例として24時間の勤務時間を午前7時から午後15時までの”甲番勤務”、午後15時から午後22までの”乙番勤務”、午後22時から翌朝7時までの”丙番勤務”などの勤務体系が挙げられます。三交代制は二交替制とは異なり、勤務時間の空白なども無くなり、業務を継続し続けることが可能です。
さらに業務上の申し送りなども簡単にできますので、大手製鉄・自動車メーカーでは一般的に三交代制を多く活用しています。
二交替制の勤務時間
二交替制は所定の8時間勤務を完了して、24時間の間に勤務以外の時間がある場合と、24時間を2等分して12時間勤務体制にして24時間勤務体系を維持する場合の2種類の勤務体系があります。どちらの勤務体系が採用されるかは、現場や職種によって異なっていくのが現状です。
日勤の場合
二交替制の日勤の場合は、所定勤務時間が8時間であれば午前8時から午後17時まで(休憩1時間)などの8時間労働制が一般的です。一方の12時間勤務体系では午前7時から午後20時までの(休憩1時間、小休憩30分程度)の10時間30分の労働になり、毎日2時間30分程度の残業が発生してしまいます。
夜勤の場合
二交替制の夜勤の一般的な勤務時間は午後20時から翌朝の4時まで(休憩1時間・労働時間8時間)の8時間労働制です。夜勤の場合は24時間を半分で割った12時間労働制の場合もあり、その場合の勤務時間は午後20時から翌朝の8時まで(拘束時間12時間・休憩時間1時間・小休憩30分)の勤務体系になります。この勤務体系でも労働時間が10時間30分となり、必然的に2時間30分の残業が発生していくのです。
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二交替制のメリット
二交替制は24時間体制の工場や、病院勤務などにおいては無くてはならない勤務体系ですが、夜勤などもあるので大変そうなイメージが強いのではないでしょうか。しかし二交替制で働くメリットもあり、自ら進んで勤務する方も多いです。では二交替制で働くメリットについて解説をしていきます。
給与が高い
二交替制で勤務すれば交代手当・深夜勤務手当などの手当てが給与に加算されますので、常昼勤務よりも給与が高くなります。さらに12時間交代制の2交代制では前述の手当てに加えて、毎日残業手当なども発生しますので、常昼勤務に比べると給与も高くなっていくのです。
休日が多い
二交替制は日勤と夜勤を交互に繰り返す勤務体系ですので、勤務者の体への負担も考慮して休日を多めに設定しているケースが多いです。二交替制を導入している大手製鉄・自動車メーカーなどでは4勤2休などの休日設定をしている場合も多く、通常の勤務に比べると休日が多く設定されています。
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三交代制よりも身体的負担が軽い
三交代制は24時間を3つに分けた時間で勤務するので勤務時間帯の変動が激しく、生活リズムの変動に伴い身体的な負担も大きくなってしまいます。一方の二交替制は勤務時間が交互に入れ替わるだけなので三交代制よりも身体的負担が軽いのがメリットです。
残業が発生しにくい
二交替制ではもし勤務時間内に仕事が完了できなくても、次の時間の勤務者に仕事を引き継ぐことができますので、残業が発生しにくいのもメリットの1つです。次の勤務者に業務をきちんと引き継ぐためにも多少の残業が発生するかもしれませんが、長時間残業になることはほとんどありません。
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二交替制のデメリット
二交替制は収入面などを考慮するとメリットの多い勤務体系ですが、メリット同様にデメリットも発生します。ここからは二交替制のデメリットについて詳しく解説をしていきましょう。
夜勤の場合負担が大きい
二交替制では常昼勤務で働き、休日後に夜勤に入るというサイクルが繰り返されます。そして夜勤に入れば生活リズムが一気に逆転して、身体的な負担が大きくなってしまうのがデメリットです。人間の大半は”朝起きて夜に就寝する”サイクルで生活するよう体内時計が設定されていますので、そのサイクルとは逆の生活を強いられる夜勤で、体への負担も大きくなってしまいます。
生活リズムが乱れる
二交替制は必然的に昼勤から夜勤へ、夜勤から昼勤へと勤務時間が周期的に変動していきます。そして労働時間の変動に伴って生活リズムがどうしても乱れてしまうのもデメリットです。
予定を合わせにくい
二交替制は4日働いて1日休みが一般的で、土日・祝日なども関係なくシフトが組まれていきます。したがって昼勤務者のような、土日・祝日が休みの人との予定が合わせにくいのもデメリットです。また休日や祭日などでも、家族との予定が立てにくいのもデメリットといえます。
二交替制で働くときの注意点
二交替制は収入面などでメリットが大きい反面、身体的なデメリットも多い勤務体系です。前述でも解説したように通常勤務に比べて特殊な勤務体系ですので、実際に働く前に自分に合うかどうか事前のリサーチも重要といえます。ここからは二交替制で働くときの注意点について解説をしていきましょう。
規則正しい生活習慣
二交替制は日勤と夜勤の繰り返しなので、不規則な生活リズムになってしまいます。特に昼勤から夜勤への切り替わりや、逆の夜勤から昼勤への切り替わり時などは生活リズムが逆転するため、体に大きな負担がかかってしまうのです。このような観点からも休日を活用して、事前に睡眠時間を多く取るなど規則正しい生活習慣を心がけましょう。
また生活リズムが変わっても、必ず規則正しい食事をとることも規則正しい生活習慣を創り出す要素の1つで、体への負担が大きい二交替制では重要なポイントになります。
体調管理
二交替制では夜勤が必須ですので、どうしても昼夜逆転の生活になるケースも多く見受けられます。昼夜逆転の生活に慣れてしまうと、普段から体への負担が大きくなってしまい、疲れが溜まって”だるさ”が抜けない状態になってしまうのです。できるだけ疲れを溜めないためにも睡眠管理などの体調管理を徹底しましょう。
睡眠の確保
二交替制は夜勤から日勤、日勤から夜勤と生活リズムが常に変化していく勤務体系ですので不眠症などに悩む方も多いのが現状です。不眠症になって眠れない場合や、睡眠の質が落ちてしまうと自ずと体不良などの原因になってしまいます。特に夜勤明けから昼勤への変更時は生活リズムが逆転しますので、休日は体をゆっくり休めるなどの対策をしましょう。
プライベートの充実
二交替制の勤務は夜勤や残業が多いので、長期間働けば精神的なストレスも溜まっていきます。ストレスが溜まってしまうと、体調不良を引き起こしますので、休日に家族と出かけるなどプライベートを充実させてストレス解消に努めましょう。
事前に求人情報を確認
同じ二交替制でも就業時間・休憩時間・平均残業時間などが職場や現場次第で大きく異なっていきます。特に夜勤がある二交替制では長時間勤務の場合や、残業も多いケースも多いです。したがって二交替制の求人に応募する際は、事前に求人情報を確認して自分に合った求人に応募しましょう。
短期間で体力に自信がある人は
二交替制の仕事がおすすめ
二交替制の仕事は、工場勤務で体力を消耗する仕事が多い上に夜勤もあるため、体力に自信がある人にとってはおすすめの仕事です。また短期間の高収入の仕事として募集しているケースも多いので、短いスパンで稼ぎたいと思っている人にとっては最適といえます。では二交替制の仕事がおすすめの人の特徴について解説していきましょう。
稼ぎたい人
前述でも解説したように、二交替制は交代手当・夜勤手当に加えて職場によっては残業手当も多く発生する勤務体系です。したがって多少体への負担があっても、「絶対に稼ぎたい」と思う人にとっては最適の職種といえます。
体力がある人
一般的に二交替制の職場は、製造業などの工場や病院など体力を使う仕事が多いのが現状です。しかも夜勤がある上に残業が発生する場合も多いので、体力がある人にとってはたくさん稼ぐことができるおすすめの職種といえます。
製造業の二交替制で
働く人のスケジュールを紹介!
これまでに二交替制の勤務体系や勤務状況などについて詳しく解説をしてきました。実際に自動車工場の二交替制で働く人のスケジュール例を紹介しますので、二交替制勤務に興味のある方はぜひ参考にしてください。
まとめ
二交替制での勤務は夜勤や残業も多いので、体への負担が大きい勤務体系です。一方で体力があって「短期間で稼ぎたい」と思う方にとっては最適な職種といえます。たくさん稼ぐために二交替制の勤務に少しでも興味が湧いたのであれば、便利な求人検索サイトである”工場求人ナビ”がおすすめです。工場求人ナビは自動車メーカーを中心に、製造業の求人を多数掲載しており、短期間で稼ぐことができる二交替制の仕事も多数紹介しています。