期間工に年齢制限はあるのか? 40代・50代でも働ける?
2023/12/13 更新
短期間で高収入が期待でき、大手メーカーの福利厚生も受けられる期間工は、若者だけでなくミドル世代にも魅力の大きい仕事です。とはいえ、40歳を超えると「やっぱり採用は厳しいのかな」「歳を考えると体力的にキツイのでは」……と、年齢的なハードルを感じている人も少なくないようです。
そこで今回は、「期間工に年齢制限はあるのか」「40代・50代でも活躍できるのか」という点にフォーカスして徹底解説。年齢面で期間工の応募を迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
そもそも期間工に年齢制限があるの?
結論から言うと、原則として期間工に年齢制限はありません。転職サイトなどで期間工の求人情報を見ても、ほぼすべての案件で年齢制限の記載がない(=年齢不問)ことがわかります。これは「中高年の再就職を妨げることをしてはいけない」という指針から、平成19年10月に改正された雇用対策法により、以下のようなルールが示されているからです。
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- ●原則として、求人で年齢を制限することは禁止
- ●応募・採用においても、年齢に関わりなく均等な機会を与えなければいけない
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●年齢に関わりなく、同じ能力を持つならば差別をしてはいけない
※ただし、若年者の長期勤続によるキャリア形成を目的としている場合など、一部の例外もあり
つまり、期間工の仕事をこなせるだけの能力があれば、年齢が20代であっても50代であっても、同等に仕事の機会が与えられるということです。また、期間工の仕事は期間限定の短期契約で、長期的に若者を育成する目的で採用するわけではないため、40歳以上の人も年齢だけを理由に仕事を諦める必要はないのです。
年齢制限がないデメリットもある
ただし、年齢制限がないというメリットは、デメリットになることもあります。「年齢制限はしない」という法的なルールはあっても、実際には採用する側にも希望する人材の年齢層があり、その条件から外れた人の応募が無駄になってしまうこともあるからです。
とくに、体力を消耗する力仕事が多い職場では、基本的に40歳以上の人は採用しないという方針のメーカーもあります。そのような場合でも、募集要項には「30代まで」といった年齢要件が記載されないため、40歳以上の人は無駄な応募をして時間を潰してしまう可能性もあるわけです。
このように、求人案件の「年齢制限なし」は名目上のルールで、実際にターゲットとなる年齢層は、メーカーやケースによって異なることも覚えておきましょう。
40代・50代の体力でも期間工は務まる?
期間工として現場で働いているのは、やはり体力のある20~30代の人が中心です。とはいえ、実際には40歳以上でも期間工に採用され、ハードな力仕事をこなしている人や、現場のリーダーとして活躍している人もいます。また、期間工が担当する仕事の中には、体力の消耗が比較的少ない作業(部品の加工・組立や機械操作など)も多く、配属先もその人の適性(体力・年齢・経験など)が考慮されますので、身体面によほどの不安がないかぎり、あまり心配する必要はないでしょう。
一方で、誰でも年齢が高くなるにつれて健康に支障が生じやすくなるため、40歳以上の人は入社前の健康診断がハードルになるかもしれません。体調不良による作業中の事故や、欠勤・退職といった事態は会社側としても避けたいので、健康面のチェックに関してはシビアです。
たとえば、腰痛持ち、高血圧などの持病があると、健康診断で不採用になることもあります。ただ、健康診断で落とされる人の割合は低く(5%以下)、日常生活や仕事に支障を及ぼすほどの重い症状でなければ、ほとんど問題になることはないようです。
40代・50代で期間工に採用されるためのコツ
期間工の仕事は年齢不問とはいえ、ある程度の体力が求められますので、実質的な年齢要件(年齢上限などの採用要件)があることも事実です。よって、体力のある若い人が採用で有利になるのは否めませんが、応募のタイミングやアピールポイントなどの“コツ”をつかめば、40歳以上でも採用される可能性が高くなります。
メーカーの繁忙期に合わせて応募する
一般的に、大手自動車メーカーでは、多くの期間工が必要になる繁忙期になると、採用の年齢要件が緩くなる傾向にあります。たとえば、閑散期は35~40歳を上限としていても、繁忙期には40~50歳と上限を緩めて、より多くの期間工を採用・確保しています。 ちなみに、自動車業界の繁忙期は12月~3月です。12月は「新車で新年を迎えたい」というユーザーが車を購入します。また、1~3月は販売店が決算セールを行う時期で、成人・就職祝いなどで新車を購入するユーザーも増えます。そのため、メーカーが増産体制に入る12月~3月の繁忙期を狙って応募すれば、40歳以上でも採用される可能性が高くなるのです。
年齢要件が緩いメーカー・業種に応募する
普通自動車を製造するトヨタや日産、スバルなどのメーカーは、採用の年齢要件がやや厳しい傾向にあります(閑散期~35歳程度、繁忙期~40歳程度)。一方で、軽自動車を中心に製造するダイハツやスズキなどのメーカーは、年齢要件が比較的緩い傾向にあります(閑散期~40歳程度、繁忙期~50歳程度)。普通自動車と比べて軽自動車はパーツや車体が軽く、年配者でも扱いやすいため、採用される年齢も高くなっているのです。
また、自動車部品メーカーのアイシンやジャトコは、自動車メーカーと比べて年齢要件がさらに緩くなっています(閑散期~40歳程度、繁忙期~50歳程度)。扱う部品や製品が軽く、組立や機械加工などの軽作業が多いため、40~50代で活躍している期間工も多くいます。
若い人にはない強みや、実務経験をアピールする
40代・50代の人は、社会人としての常識やマナーがしっかり身についているという点がセールスポイントとなります。ときには、体力のある20代の若者より、社会経験が豊富な40代以上の人材が求められるケースもあるのです。面接では人柄や社会性といった点も重視されますので、若い人にはない長所としてしっかりとアピールしましょう。
また、工場勤務や期間工の経験があれば、採用される可能性はさらにアップします。現場のリーダーや実務経験者として活躍できるチャンスもありますので、製造業の経験がある人は、ぜひ積極的にアピールしてください。
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40代・50代で正社員に登用される可能性は?
正社員登用制度を設けている会社では、毎年、多くの期間工を正社員に登用していますが、実際に登用されるのは20代の人が中心です。正社員は期間工とは異なり、若手の人材を長期的に確保・育成するという目的があるため、多くの会社で登用条件を20~30代までとしているからです。
とはいっても、会社としては「手放すのが惜しい人材」を社員として雇いたいわけですから、本人の意欲と実力次第では40代でも十分にチャンスがありますし、なかには年齢条件のない会社もあります。ただし、50代になると定年も近くなることから、正社員登用は現実的に厳しいかもしれません。
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まとめ
ご紹介したように、仕事への熱意と人並みの体力があれば、40歳以上でも期間工に採用されるチャンスは十分にあります。実際に40代・50代でも現場で働いている人はたくさんいますので、年齢を理由に応募を諦めてしまうのはもったいないです。これまで培った社会人としての経験を武器に、ぜひ思い切ってチャレンジしてください!
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