期間工で働くデメリットを深掘り！メリットも交えて詳しく解説します

期間工（期間従業員）とは、主に自動車メーカーや製造業の工場において「働く期間が決められている従業員」のことを指します。期間工の仕事内容は、決められた製造ラインで行う単純作業が基本となるため、未経験者や初心者でも働きやすいという特徴があります。 また、期間工の労働条件は「期間限定・高報酬・好待遇」という設定なので、寮などの福利厚生が充実しているメーカーが多く、短期間で高収入を得ることも可能です。

※期間工に関する詳しい情報はこちらもチェック
期間工とはそもそも何？ | 工場・製造業の求人・お仕事・派遣なら日総工産 (717450.net)

その一方で、「期間工の仕事は大変」「体力的にキツイ」という声が聞かれるのも事実です。大変だからこそ高報酬ともいえるのですが、どれほど給料が良くて稼げるとしても、仕事が大変ですぐに辞めてしまっては意味がありません。逆に、何となくキツそうだから……というイメージだけで期間工の応募をためらい、稼げる機会を逃してしまうのももったいないですよね。
よって、期間工の仕事を検討する際には、期間工のどのような要素がキツイのか、どのようなデメリットがあるのかを、事前にしっかり押さえておくことも重要です。

期間工の勤務体系は、夜勤を含む2交替制・3交替制となるのが一般的です。基本的に日勤と夜勤のシフトを数日～1週間ごとに交替で繰り返すため、昼夜が逆転して生活が不規則になり、睡眠不足や体調が不安定になる人も多いようです。慣れるまでは体調管理に注意しながら、生活のリズムを崩さないよう心がけることが大切です。
もちろん、深夜労働の時間帯（22時～翌5時）の作業や残業に関しては、基本給の25％以上増しとなる深夜手当・時間外手当が支給されますので、その分だけ収入がアップします。

期間工の仕事は、ベルトコンベアで運ばれてくる部品の流れに合わせて、手早く作業を進めるライン作業が中心となります。ライン作業ではある程度のスピードが求められるため、初めのうちは「ラインの流れについていけない」「自分の作業が遅れると、周囲に迷惑をかけてしまう」など、焦りやプレッシャーを感じる人も少なくないようです。
ただ、一度コツをつかんで慣れてくれば、自然についていけるようになりますので、焦らずにコツコツと仕事に取り組みましょう。

自動車メーカーの工場の場合、部署によっては大きいパーツや重量物を扱う力仕事もあり、慣れるまでは身体的にキツイと感じる人も多いようです。とはいえ、超人級の体力が求められるほどの重労働ではありませんので、人並みの体力や筋力があれば大丈夫。メーカーも各人の適性に応じた部署に配属させるため、とくに女性がハードな力仕事に回される可能性は低いでしょう。
また、期間工の仕事の中には小型部品の組立や検査など、体力をあまり消耗しない作業もありますので、力仕事や体力に自信がない人は、軽作業がメインのメーカーを選ぶのがオススメです。

工場のライン作業は、基本的に立ち仕事となります。同じ姿勢や無理な姿勢で、長時間立ちっぱなしで作業していると、やはり足腰の疲れやむくみ、肩こりなどを感じる人も多いようです。対策としては、休憩中に軽いストレッチやマッサージをする、毎日入浴して血行を良くするなど、日ごろからのケアを心がけることが大切です。

期間限定で働く期間工は、数ヶ月～2年11ヵ月の契約期間が定められ、基本的に期間が満了すると契約終了（退職）となります。勤務先を替えたり再雇用を繰り返せば、期間工として長く働くことも可能ですが、年齢が高くなるにつれて雇用されにくくなるため、将来への不安を感じる人も少なくないようです。
また、期間工の仕事は、決められた製造ラインで行う単純作業が基本となります。そのため、担当作業以外の仕事のスキルや、将来に向けたキャリアが積みにくいというデメリットがあります。 ただ、期間工を募集する大手メーカーでは正社員登用制度を設けており、登用の条件を満たせば、期間工から正社員にキャリアアップできるチャンスもあります。

期間工を募集しているメーカーの多くは、工場の近くに寮を完備しており、通勤にも便利なことから入寮する人はかなり多いです。期間工の寮は集合寮タイプが多く、基本的な生活スペースは完全個室でも、トイレ・風呂・食堂などは共用となる場合もあります。また、寮によっては個室ではなく相部屋になるケースもあり、共同生活に精神的なストレスを感じる人もいるようです。
一方で、最近はマンションタイプのワンルーム寮を完備しているメーカーもありますので、寮のタイプや生活環境が気になる人は、事前にチェックしておくことをオススメします。

期間工として働くメリットのひとつは「未経験でも短期間で稼げる」ことです。期間工の平均的な時給は1100円～1500円程度、日給は1万円程度が相場で、1ヵ月に22日間勤務すると月給は約22万円になります。
ただし、期間工の場合は夜勤ありの交替制勤務や残業も多く、基本給の25％以上増しとなる深夜手当や残業手当が支給されるため、実際の月給は30万円を超えるケースがほとんどです。さらに、月給30万円＋諸手当も別途支給されるので、未経験者でも年収400万円超を目指すことが可能なのです。

期間工を募集する多くのメーカーでは、入社特典・特別手当として入社祝い金を支給しています。入社祝い金の有無や支給額、支給条件などは企業によって異なりますが、最大で50～100万円もの祝い金が支給されることも少なくありません。
また、期間工として契約期間（一般的に6ヵ月ごと）を満了するまで働き続けると、満了金（満了慰労金）が支給されるのも魅力のひとつです。満了金の支給額は企業によって異なりますが、基本的に長く働くほど金額が増えていきます。雇用期間が満了（最長2年11ヵ月）するまで勤務すれば、合計で100万円以上の満了金がもらえる企業もあります。

正社員登録制度を設けている企業では、期間工としての働きが評価されると、正社員になれる可能性があります。とくに、正社員登録制度のある大手自動車メーカーでは、毎年、相当数の期間工を正社員に登用しており、なかには登用率が80％を超えるメーカーもあります。 また、大手メーカーの通常の正社員採用の場合、多くは高卒・大卒などの学歴が応募条件となっていますが、期間工から正社員になるために学歴は関係なく、実際に中卒でも正社員に登用されるケースが多々あります。
もちろん、すべての期間工が正社員になれるわけではなく、登用には諸条件（勤務態度、勤務期間、上司の推薦、年齢、登用試験など）をクリアする必要がありますので、無断欠勤や遅刻などをせず、日ごろから前向きに仕事に取り組むことが重要です。

先述したように、期間工を募集しているメーカーは寮を完備しており、自分で住む場所を確保する必要がないため、自宅から通えない遠方の人も安心して働き始められます。寮の個室にはテレビ・冷蔵庫・エアコン・寝具などが用意され、寮によってはWi-Fiなども整備されていますので、すぐに入寮して快適に新生活をスタートできます。
また、寮から工場への通勤には無料バスが利用できるほか、通勤用のマイカーやバイクが持ち込みOK（諸条件あり）の寮もあります。

期間工は寮を格安（無料の場合も）で利用でき、メーカーによっては水道光熱費や寮の食事代が無料のところもあります。また、食事補助などの手当を支給するメーカーも多いため、日々の生活費をセーブして、働いた分だけしっかり貯金することも可能です。