フリーターでも結婚できる?現状やリスク、後悔しないためのポイントを解説

2024/12/24 更新
-
■目次
- 1.フリーターの結婚の現状
-
・フリーターは結婚できるのか?
・フリーターの結婚率はどれぐらい?
- 2.フリーターの結婚にはどんなリスクやハードルがある?
-
・収入が低く増えにくい
・いつ仕事や収入がなくなるかわからない
・社会的信用が低い
・老後の不安を抱えやすい
・親に認めてもらえない可能性がある
- 3.フリーターの結婚で考えておきたい「お金」のこと
-
・結婚後の生活費はいくら必要?
・子育てにかかる費用は?
- 4.フリーターの結婚に不安を感じる場合は
-
・パートナーとよく話し合う
・結婚生活に必要な費用を確保しておく
・フリーターから正社員就職を目指す
- 5.フリーターが結婚を機に正社員として就職するには?
-
・正社員登用制度を利用する
・紹介予定派遣で働く
・ハローワークや就職エージェントを利用する
- 6.まとめ フリーターの結婚では正社員就職も検討しよう!
フリーターの結婚の現状
フリーターは結婚できるのか?
フリーターを続けていると「自分は結婚できるのだろうか」「フリーターのまま結婚しても大丈夫だろうか」と不安になる人も多いのではないでしょうか。もちろん「結婚するかどうか」は、本人同士の価値観や考え方によるため、お互いに納得して合意すればフリーターでも結婚することは可能でしょう。
しかし、フリーターは収入や雇用が不安定な傾向にあるため、先を見据えて計画的に行動しないと、将来的に大きなリスクを抱える可能性があります。結婚すれば法的にも家族となり、人生を共にする中で互いに扶養する責任が生じますので、今後のライフプランや必要なお金について、パートナーとしっかり話し合った上で決断することが重要です。
フリーターの結婚率はどれぐらい?

厚生労働省「令和5年 国民生活基礎調査」のデータから算出すると、フリーターで結婚している人の割合は既婚者全体の約11%、正社員(一般常雇者)の割合は約40%で、両者を比較すると30%以上の差があることがわかります。フリーターは正社員と比べて経済的に不安定なことから、結婚へのハードルが高くなっていると考えられます。
さらに、フリーターの結婚率を男女別に見ると、男性は約7%、女性は約17%となっています。女性より男性の結婚率が低いのは、日本では「男性が稼いで家計を支える」という考えが根強いからでしょう。女性の社会進出が進む近年は、共働きの世帯が増えているものの、女性は出産や育児でブランクが生じることも多いため、結婚において「男性の経済力」は重視される傾向にあるようです。
フリーターの結婚にはどんなリスクやハードルがある?
では、フリーターの結婚には、どのようなリスクやハードルがあるのか、具体的に見ていきましょう。
-
-
フリーターの結婚にはどんなリスクやハードルがある?
●収入が低く増えにくい
●いつ仕事や収入がなくなるかわからない
●社会的信用が低い
●老後の不安を抱えやすい
●親に認めてもらえない可能性がある
-
収入が低く増えにくい

国税庁の「令和5年分 民間給与実体統計調査」によると、フリーターを含む正社員以外の平均年収は202万円で、正社員の平均年収530万円と比べると、約330万円もの開きがあることがわかります。やはり、フリーターは賞与や諸手当などのまとまった収入がないので、これだけの年収差が生じてしまうのです。
また、正社員は勤務年数や業績に応じて定期的に昇給し、年齢とともに収入もアップしていきます。一方で、フリーターは昇給の機会がほとんどなく、年齢とともに時給が上がるわけではないので、同じ仕事を長く続けていても収入が上がりにくいのです。
※参考資料/国税庁「令和5年分 民間給与実体統計調査」
令和5年分 民間給与実態統計調査|国税庁
いつ仕事や収入がなくなるかわからない

定年までの雇用が保証されている正社員と比べて、非正規雇用のフリーターは解雇されやすいのも事実です。会社の業績や景気の悪化などで人員削減が必要となれば、突然解雇される可能性もゼロではありません。さらに、フリーターは「働いた時給分のみ」が収入となるため、病気やケガで働けなくなれば、当然ながら収入は途絶えてしまいます。。
社会的信用が低い

フリーターは正社員より雇用や収入が不安定と見なされ、社会的信用が低くなる傾向にあります。場合によっては、賃貸住宅の入居審査に通りにくかったり、各種ローンやクレジットカードの利用が制限されるなど、信用調査に影響が出る可能性があります。そのため、希望する賃貸住宅に住めなかったり、マイホームや車が購入できなかったりするかもしれません。
老後の不安を抱えやすい

社会保険に加入していない(国民年金のみに加入している)フリーターは、正社員が加入する厚生年金を受給できないため、老後の年金受給額が低くなってしまいます。
厚生労働省が発表した「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、国民年金を受給している人の平均年金月額は約5万6000円、厚生年金を受給している人の平均年金月額は約14万5000円で、その差は8万円以上となっています。また、フリーターは退職金もないため、老後に経済的な不安を抱えやすいといえるでしょう。
親に認めてもらえない可能性がある

結婚相手とはお互いに納得し合えていても、親や家族からも同じように理解が得られるとは限りません。親世代の中には、フリーターに対して「定職に就かず遊んでいる」「将来を考えていない」「責任感や自立心がない」というイメージを持っている人も少なくないからです。親の立場から「子どもに苦労してほしくない」と思えば、結婚を認めてもらえない可能性もあるでしょう。
フリーターの結婚で考えておきたい「お金」のこと
先述したように、フリーターの結婚生活は経済的に厳しくなる可能性があるため、生活に欠かせない「お金」のことについて、事前にパートナーときちんと話し合っておくことが大切です。以下、結婚後にかかるお金の一般的な例を紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
結婚後の生活費はいくら必要?

フリーターと結婚するうえで、「お互いの収入で生活していけるかどうか」は最も重要なポイントといえるでしょう。総務省統計局の「家計調査報告(家計収支編)2023年(令和5年)平均結果の概要」によると、二人以上の世帯における1ヵ月あたりの平均的な消費支出(生活費)の内訳は以下のようになっています。
-
-
●食料費……8万6554円
●住宅費……1万8013円
●水道光熱費……2万3855円
●生活用品費……1万2375円
●被服および履物費……9644円
●保健医療費……4万2838円
●交通および通信費……4万2838円
●教養娯楽費……2万9765円
●教育費……1万488円
●その他の消費支出……4万5777円
【消費支出の合計】29万3997円
-
上記の生活費はあくまでも平均的な目安ですが、結婚後は月に約30万円の生活費がかかると考えておきましょう。また、賃貸住宅に住む場合、居住地によってはこれよりも住居費(家賃)が高くなる可能性があるため注意が必要です。
子育てにかかる費用は?

子どもが生まれた場合、出産費用や子育て費用が必要となります。子育て費用は、生活するうえで必要な「養育費」と学校にかかる「教育費」の二つに分けられ、子どもが成長するにつれてかかる費用は増えていきます。
文部科学省の資料によると、幼稚園から大学卒業までにかかる教育費は、すべて公立学校に進学した場合は約800万円、すべて私立学校の場合は約2200万円となっています。さらに養育費を含めると、子ども一人を育てるには、大卒までの22年間で2000万~4000万円程度かかるとされています。もし、将来子どもがほしいと考えているのであれば、長期的な計画を立てて資金を積み立て、早い段階から準備する必要があるでしょう。
フリーターの結婚に不安を感じる場合は
フリーター同士の結婚や、相手がフリーターであることに不安を感じている場合は、まずパートナーとしっかり話し合うことが大切です。そのうえで不安に感じていることを共有し、お互いに納得のいく解決策や選択を導きましょう。
-
-
フリーターの結婚に不安を感じる場合は?
●パートナーとよく話し合う
●結婚生活に必要な費用を確保しておく
●フリーターから正社員就職を目指す
-
パートナーとよく話し合う

まずはパートナーとよく話し合って、お互いの本音や考え、今後のことについてしっかり確認しておきましょう。「フリーターのままでも結婚したい」「子どもは●人ぐらいほしい」「正社員にならないと経済的に不安」など、結婚に対する考え方は人によってさまざまです。将来的な不安や悩みを含めて、お互いの正直な思いを伝えることで、前向きな気持ちで結婚と向き合える可能性があります。
結婚生活に必要な費用を確保しておく

お互いに結婚する意志が固まったら、結婚生活に必要な費用を洗い出し、今後の資金計画を立てて備えておきましょう。また、結婚する際には結婚式や引越し、家財道具などの費用も必要となります。収入が不安定なフリーターの場合、結婚に必要な資金や生活費はもちろん、急な出費やピンチにも対応できるよう、余裕を持って計画的に貯金しておくことをおすすめします。
フリーターから正社員就職を目指す

フリーターとしての収入や将来性に不安を感じるなら、思い切って正社員就職を目指すのもひとつの方法です。その際には、結婚を決意した時点で就職活動をスタートし、正社員になってから結婚した方がより確実です。就職してから結婚すれば、収入面や将来への不安が解消されますし、親や周囲からも認めてもらいやすくなるでしょう。
また、結婚後に就職を目指す際にも、できるだけ早く就職活動を始めることをおすすめします。中途採用の就職・転職市場では、年齢とともに即戦力となるスキルや経験が求められる傾向が強まり、フリーターの期間が長引くほど選考で不利になる可能性があるからです。できれば「●ヵ月以内に就職する」と明確に期限を決め、効率よく就職活動を進めましょう。
フリーターが結婚を機に正社員として就職するには?
フリーターから正社員になるためには、いくつかの方法があります。以下、おすすめの方法を3つ紹介しますので、「どうやって仕事を探せばいいのかわからない」「就職活動の進め方がわからない」という人は参考にしてみてください。
-
-
フリーターから正社員になるおすすめの方法
●正社員登用制度を利用する
●紹介予定派遣で働く
●ハローワークや就職エージェントを利用する
-
正社員登用制度を利用する

正社員登用制度とは、非正規雇用のアルバイトやパート従業員を、そのまま正社員として登用する制度です。アルバイト先の会社に正社員登用制度があれば、一から就職活動を始めるより正社員になれる可能性が高くなりますので、ぜひチャレンジしてみましょう。
正社員に登用されるためには、「一定期間勤続している」「勤務態度や業績が良好」「上司の推薦を受ける」「登用試験(筆記・面接)に合格する」といった条件を設けている会社が多いようです。登用の細かい基準・条件は会社によって異なりますので、正社員登用を目指したい人は事前にしっかり確認しておきましょう。
紹介予定派遣で働く

紹介予定派遣とは、一定の派遣契約期間(最長6ヵ月)が満了した後、直接雇用に切り替えることを前提とした働き方です。派遣期間中に、直接雇用契約を結ぶかどうかを本人と派遣先企業がそれぞれ検討し、双方の同意が得られれば、そのまま直接雇用の正社員(はじめは契約社員・準社員の場合もあり)として働くことができます。こうして本人と企業の双方がマッチングを見極める期間を設けることで、切り替え後のミスマッチを抑えられるのがメリットです。
※紹介予定派遣の求人は、記事末の<工場求人ナビ>サイトのリンク先に掲載していますので、興味のある方はぜひチェックしてみてください!
ハローワークや就職エージェントを利用する

ハローワークは全国の都道府県に設置されており、地元企業を中心としたさまざまな求人を扱っているので、業界や職種、企業の選択肢を広げるのに役立ちます。また、就職エージェントに登録すれば、自分の希望・適性に合った求人はもちろん、特定の業種に絞った求人や、サイトに掲載されていない非公開求人なども紹介してもらえます。
いずれも、仕事選びの相談やアドバイス、応募書類の作成支援、面接対策など、就職・転職のさまざまなサポートを受けられますので、一人で仕事探しを進めるのが不安な人や、就職活動が初めての人にも心強い味方となってくれるでしょう。
まとめ フリーターの結婚では正社員就職も検討しよう!

フリーターでも結婚することは可能ですが、正社員と比べると収入が低く安定しないことから、将来的にさまざまなリスクや不安を抱えやすいのも事実です。もちろん、二人で今後のライフプランや資金計画を立てて備えれば、結婚生活を問題なくやっていけるケースもあるでしょう。
しかし、結婚して子どもが生まれれば、日々の生活費に加えて教育費もかかるため、生活に余裕がなくなる可能性があります。そうした点も考慮し、結婚後により安定した生活を送りたいのであれば、やはり正社員として就職するのが確実といえるでしょう。結婚してから後悔しないためにも、ますはパートナーとしっかり話し合い、二人の人生においてベストな選択を導いてください!
── 日総工産<工場求人ナビ>では、未経験&フリーター歓迎の正社員求人や、紹介予定派遣の求人を多数ご紹介しています。専門コーディネーターによるお仕事探しやアドバイス、研修プログラムによる人材教育など、就職・転職に向けたサポート体制も充実! まずは下記ボタンをチェックして、お気軽にエントリー&ご応募ください!