梱包作業とは?具体的な仕事内容や適性、働くメリット・デメリットなどを解説
2023/6/22 更新
梱包作業ってどんな仕事?
「梱包作業」とは、配送する製品をダンボールなどの梱包材に詰めて、安全に配送できる状態にパッキングする仕事です。梱包作業の職場は、製品を製造する工場や倉庫、配送センターなど製造業・物流業の現場が中心で、扱う製品は食品や電化製品、日用雑貨、衣料品、書籍など多岐にわたります。
梱包作業の目的
梱包作業の主な目的は、配送時に製品が破損しないよう、外部の衝撃から製品を守ることです。そのためには、製品のサイズや形状、素材や重量などに応じて、適切な梱包材や方法を選ぶことはもちろん、見た目や安全性、作業や配送の効率性などにも配慮する必要があります。このように梱包の仕事では、「配送先の顧客に万全の状態で品物を届ける」という何よりも重要な目的のために、さまざまな観点から不備のない作業が求められるのです。
梱包作業の仕事内容
梱包作業の仕事内容は、製品をダンボールなどの梱包材に入れて封をするパッキングの作業が中心となります。以下、梱包作業の基本的な流れを紹介します。
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製品の大きさや形状、数量を考慮して適切なサイズの梱包材を選び、配送する製品を梱包材に入れます。
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梱包材の中で製品が動いて破損しないよう、エアパッキンなどの緩衝材を詰めてしっかりと保護します。とくに破損しやすい製品は、品物自体を緩衝材で包んでから梱包材に入れ、さらに緩衝材を詰めて念入りに保護します。
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製品と緩衝材を詰め終えたら、ガムテープなどで包装材に封をします。重量のある製品はダンボールの底が抜ける恐れがあるため、重さに応じてガムテープやヒモなどでしっかりと補強します。
以上が梱包作業の基本的な流れになりますが、梱包する製品はサイズや形状のバリエーションも多種多様となるため、画一的な方法では対応しれきれない場合もあります。よって、多品種の製品を扱う職場では、それぞれの製品に適した梱包の方法を適宜模索し、ノウハウを蓄えていくことも重要です。
梱包作業の求人動向・雇用形態
ここ近年、ネット通販の需要拡大にともなって、梱包作業の仕事も年々ニーズが高まっており、とくに繁忙期となるお歳暮・お中元などのシーズンは、求人数が増える傾向にあります。雇用形態としては正社員や派遣・契約社員、アルバイトやパートなど、さまざまな形態の求人があり、自分に合った勤務形態やシフトで働くことが可能です。また、実務経験や学歴、資格の有無を問わず、未経験から働ける職場が多いのも特徴です。
梱包作業に含まれることもある業務
一口に梱包作業といっても、それに付随する業務は多岐にわたります。勤務先によっては以下のような作業も、梱包スタッフが兼務する場合がありますので、応募する際には、具体的な仕事内容を確認しておくことが大切です。
検品作業
検品作業は、梱包前に製品が破損していないか、不良がないかをチェックする工程です。どれほど配送中の安全性に注意して梱包しても、製品自体に不良があっては意味がありません。封をしてしまうと不良品かどうか確認できなくなるため、事前に製品を注意深くチェックする検品も非常に重要な作業といえるでしょう。
梱包前の検品作業は、一目で分かる破損はもちろん、小さな割れや傷も見逃さないよう人の目と手で行います。食品であれば異物が混入していないか、衣類であれば針の混入や縫製不良、汚れなどがないか、電化製品であれば正常に動作するか……など、製品によって作業内容はさまざまです。また、発送する製品の種類や数量が発注書と合っているかを確認することも、梱包前の検品作業に含まれます。
仕分け作業・シール貼り
仕分けやシール貼りも、梱包作業の一部に含まれることが多い作業のひとつです。
仕分けは、指示書や伝票に従って製品や荷物を分別する作業で、梱包前と梱包後に行う作業があります。梱包前の仕分け作業では、梱包作業が進めやすいよう、指示書通りに製品を分別していきます。梱包後は伝票に書かれた配送先ごとに荷物を分別し、スムーズに配送できるようにします。
シール貼りも梱包の前と後に行う作業があります。梱包前の作業では、製品の所定の位置にパッケージシールや成分表、バーコードなどを貼り付けていきます。梱包後は、梱包材の見えやすい位置に配送伝票を貼り付け、伝票に汚れや破れなどがないかも確認します。
ピッキング作業
ピッキングとは、梱包する製品を作業場に集める作業のことで、倉庫や工場の保管庫から、伝票の指示に従って製品をピックアップしていきます。カートを押しながら保管された製品を探して集める方法が一般的ですが、ベルトコンベアーで流れてくる多種類の製品の中から、指定の製品を選び取って集める場合もあります。
※工場のピッキング作業に関する情報はこちらもチェック!
工場勤務でよくあるピッキング作業とは何?ピッキング作業の特徴やコツまでご解説 | 工場・製造業の求人・お仕事・派遣なら日総工産 (717450.net)
梱包作業のメリット・デメリットについて
次に、梱包作業のメリット・魅力や、デメリット・注意点について見ていきましょう。
梱包作業のメリット・魅力
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《特別なスキルや資格、経験がなくてもOK》
梱包作業には基本的にマニュアルが用意され、入社後に現場で指導してくれる職場も多いため、特別なスキルや資格、経験がなくても、スムーズに仕事を始めることができます。スタート時のハードルが低く、仕事内容もシンプルで覚えやすいので、比較的短期間で戦力として活躍できるようになります。作業の効率化や正確性などを意識して取り組めば、自身のスキルアップや成長も実感できるでしょう。
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《1人で黙々と作業に集中できる》
梱包の仕事は個人作業が中心となるため、1人で黙々と業務に集中することができます。人とのコミュニケーションやチームワークが苦手でも、担当する作業さえしっかりこなしていれば問題ありませんので、職場の人間関係に煩わされることも少ないでしょう。
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《負荷の大きい力仕事が少ない》
職場によっては重い製品を梱包することもありますが、重量物を自力で持ち運ぶような力仕事はほとんどありません。とくに、軽い製品や小物ばかり扱う職場であれば、体への負荷もより低くなり、性別や年齢に関わらず活躍できるでしょう。
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梱包作業のデメリット・注意点
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《長時間の立ち仕事で足腰が疲れる》
梱包は基本的に立ち仕事です。長時間立ちっぱなしで作業していると、やはり足腰の疲れやむくみなどを感じる人も多いようです。また、広い倉庫内を歩き回って製品をピックアップすることもありますので、体力や足腰に不安がある人には、ややキツイと感じるかもしれません
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《暑すぎる・寒すぎる》
梱包作業は広い倉庫や工場内、出荷所などで行うことが多いため、夏は暑く・冬は寒いという傾向があります。また、温度管理が必要な食品・食材などを扱う職場では、空調を低めに設定していることが多く、製品によっては冷蔵・冷凍庫内で作業する場合もあります。
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《夜勤と日勤の繰り返しがしんどい》
24時間稼働している工場や配送センターでは、夜勤ありのシフト勤務(交替制勤務)を採用している職場がほとんどです。そのため、日勤と夜勤の繰り返しに慣れるまでは、睡眠のリズムや体調が不安定になりがちなので要注意です。 もちろん、日勤のみで働ける職場も多くありますが、深夜労働の時間帯(22時~翌5時)の作業に関しては、基本給の25%以上増しとなる深夜手当が支給されるため、夜勤ありのシフトで働く方が、日勤のみで働くより収入がアップします。
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梱包作業に求められるスキル・仕事の適性
梱包作業は一見簡単そうに見えるかもしれませんが、作業の丁寧さ・正確さが求められる繊細な業務です。梱包材・緩衝材の選び方や製品の詰め方といった細かいルールを守ることはもちろん、製品を取り違えずに手早く作業するスキルを身につけていくことが重要です。
また、高品質な物流サービスにおいては、梱包した荷物の外観や見栄えも重視されますので、梱包材をきれいに組み立てたり、ガムテープをまっすぐ貼ったりする技術もあれば、さらに評価されるでしょう。
こうした点から見ると、手先が器用で、普段から仕事や家事を丁寧・迅速にこなせる人であれば、梱包作業に向いているといえるでしょう。ルールを覚え、コツをつかむまで経験を積む必要はありますが、仕事内容はシンプルであるため、数をこなすことで梱包作業のスキルは着実に向上していくはずです。
まとめ
ご紹介したように、製造業・物流業に欠かせない梱包作業は求人が多く、未経験からでも気軽に始めやすいのが魅力です。検品やピッキング、仕分けなど、梱包以外の業務を担当しなければいけない職場もありますが、付随する業務に携わりながら、活躍のフィールドを広げていくことも可能です。
本記事を読んで梱包作業の仕事に興味をもった方はもちろん、未経験から挑戦できる工場ワークを探している方も、ぜひこの機会に応募を検討してみてはいかがでしょう。
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