日勤・夜勤・交替制など、知っておきたい工場の勤務体系について徹底解説!

2024/2/14 更新
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■目次
- 1.日勤と夜勤の違い・特徴について
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・日勤と夜勤の勤務時間
・夜勤には深夜手当(割増賃金)が付く
・職場によっては準夜勤というシフトも
- 2.押さえておきたい夜勤に関する基礎知識・注意点
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・日をまたいだ夜勤は2日分の勤務になる?
・年少者は深夜労働を含む夜勤ができない
・妊産婦の夜勤について
・日ごろからの体調管理が大切
- 3.日勤と夜勤のメリット・デメリットについて
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・日勤で働くメリット・デメリット
・夜勤で働くメリット・デメリット
- 4.多くの工場で採用する交替制勤務とは?
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・日勤・夜勤を交替で繰り返す勤務体系
・交替制勤務には2交替制・3交替制がある
- 5.日勤のみ・夜勤のみという働き方は可能?
- 6.自分に合った働き方の工場ワークをお探しなら<工場求人ナビ>へ!
1.日勤と夜勤の違い・特徴について
日勤と夜勤では「働く時間帯」と「割増賃金の有無」という点で大きな違いがあります。以下、両者の具体的な違いについて解説します。
日勤と夜勤の勤務時間
日勤は昼間の時間帯を中心に勤務する働き方で、職場によっては昼勤と呼ばれることもあります。勤務時間は「8時~17時」「9時~18時」「8時~20時」「9時~21時」など、職場や業種によってさまざまなパターンがあり、休憩時間を除いた実労時間は8時間~12時間程度となるのが一般的です。
一方、夜勤は深夜の時間帯を中心に勤務する働き方です。勤務時間は「20時~翌5時」「21時~翌6時」「21時~翌9時」など、日をまたいで勤務することになりますが、実労時間は日勤と同じく8時間~12時間程度となります。
夜勤には深夜手当(割増賃金)が付く

労働基準法では「22時~翌5時」の時間帯の深夜労働に対して、通常賃金の25%以上の深夜手当(割増賃金)を支払うよう定めています。
たとえば、通常(日勤)の時給が1000円の場合、深夜労働の時間帯は時給が1250円以上にアップするのです。同じく月給制の場合も、1時間あたりの基礎賃金を計算し、深夜手当となる25%以上の割増賃金が支払われます。そのため、深夜労働の時間帯を含む夜勤で働いた方が、昼勤のみで働くより給与は高くなります。
職場によっては準夜勤というシフトも
また、職場によっては、日勤・夜勤以外に「準夜勤」というシフトを組んでいる場合もあります。準夜勤とは「午後(夕方)に出勤して深夜に退勤」する働き方で、勤務時間は「16:00~翌1:00」「16:30~翌1:30」など、実労8時間程度となるのが一般的です。
2.押さえておきたい夜勤に関する基礎知識・注意点
ここからは、夜勤に関する法的な基礎知識や、夜勤で働く際の注意点について解説します。
日をまたいだ夜勤は2日分の勤務になる?

夜勤は日付が変わる深夜0時をまたいで働くため、一般的な暦日(暦<こよみ>の上での1日)の考え方に基づくと、2日分の勤務になると思うかもしれません。しかし、日をまたいだ夜勤を2日勤務として扱うと、法律で定めた休憩時間や残業代が不要(短縮・減額)になるケースもあるため、労働者に負担や不利益が生じてしまいます。
こうした点を考慮し、労働基準法では「2暦日にわたる1勤務については、始業時刻の属する日の労働として、1日の労働と解する」と定めています。つまり、夜勤で日をまたいで働いても、出勤は1日としてカウントされるわけです。たとえば、月曜日の20時から翌火曜日の5時までの夜勤であれば、「月曜日の勤務」として扱われ、実労時間は休憩1時間を引いた8時間として扱われます。
年少者は深夜労働を含む夜勤ができない

正規・非正規の雇用形態を問わず、パートやアルバイトの従業員でも夜勤で働くことはできますが、労働基準法では、原則として満18歳未満の年少者の深夜労働を禁止しています(※)。よって17歳以下の人は、基本的に深夜労働を含む夜勤のシフトでは働けませんので、24時間体制の工場やコンビニなどでアルバイトをする際には注意しましょう。
(※)交代制で勤務する満16歳以上の男性のほか、農林水産業・保健衛生業といった一部の業種に限り、満18歳未満(満15歳年度末以上)でも深夜労働が認められる場合があります。
妊産婦の夜勤について

妊産婦の夜勤に関しては法律上禁止されていませんが、労働基準法の「母性保護規定」により、妊産婦が自ら夜勤免除を希望した場合、企業側はそれを受け入れなければいけないとしています。やはり、夜勤はどうしても体力的な負担が大きくなるため、妊娠中・出産前後の女性は無理や我慢をせず、夜勤から外してもらうのがベターでしょう。
日ごろからの体調管理が大切

昼間に休んで夜間に働く夜勤は、人間の生体リズムが乱れやすくなるため、夜勤に慣れるまでは、体調が不安定になる人も多いようです。毎日しっかり睡眠を取ることはもちろん、休みの日は適度に運動をしたり日光を浴びるなど、日ごろから健康管理を心がけることが大切です。
また、日中は周囲の生活音や騒音、明るさなどが気になって、ぐっすり眠れない、寝付きが悪いなど、睡眠の質も低下しがちです。夜勤明けの睡眠対策として、遮光カーテンやアイマスク、耳栓などのアイテムを取り入れるのもおすすめです。
3.日勤と夜勤のメリット・デメリットについて
働く時間帯や賃金に違いがある日勤と夜勤では、それぞれにプラス面・マイナス面があります。以下、それぞれの働き方のメリット・デメリットについて見ていきましょう。
日勤で働くメリット・デメリット
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【メリット】
●健康的な生活リズムが保ちやすく、体調管理がしやすい
●周囲の人と生活時間が合うので、家族や友人と過ごす時間が確保しやすい
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【デメリット】
●割増賃金となる深夜手当が付かないため、夜勤と比べると給与が低くなる
●平日昼間の時間帯が拘束されるため、役所や銀行、病院などに行きにくい
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夜勤で働くメリット・デメリット
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【メリット】
●割増賃金となる深夜手当が付くため、日勤よりも効率的に稼げる
●出勤・退勤の時間帯が周囲とズレるため、通勤ラッシュのストレスが少ない
●平日昼間の時間が自由に使え、役所や銀行、病院などにも行きやすい
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【デメリット】
●生体リズムが乱れやすく、体調管理が難しい
●周囲の人と生活時間が合わず、家族や友人と疎遠になりがち
●職場でトラブルがあった場合、自分で判断・対応しなければいけない
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4.多くの工場で採用する交替制勤務とは?
では次に、多くの工場で採用されている交替制勤務について解説します。
日勤・夜勤を交替で繰り返す勤務体系

交替制勤務とは、1日の勤務時間を日勤・夜勤(準夜勤)のシフトに分け、複数の従業員が交替で勤務する勤務体系です。24時間フル稼働する大手製鉄・自動車・半導体などの工場では、ほとんどの職場で交替制勤務を採用しており、従業員が交替で製造現場を支え、工場の稼働が止まらないようにしています。また、介護施設や病院、物流センター、宿泊施設、コンビニなど、24時間体制の職場でも交替制勤務が多く採用されています。
交替制勤務は、休みを挟んで日勤・夜勤(準夜勤)のシフトを数日ごとに繰り返しながら、メリハリのある働き方ができるのがメリットです。一方で、昼夜が逆転して生活リズムが乱れやすくなるため、慣れるまでは体力的にしんどいと感じるかもしれません。
交替制勤務には2交替制・3交替制がある

交替制勤務には、1日の勤務時間を2つに分け、日勤・夜勤のシフトを交互に繰り返す「2交替制」と、1日の勤務時間を3つに分け、日勤・夜勤・準夜勤などのシフトをローテーションする「3交替制」の2種類があります。
たとえば、週休2日の2交替制では、2日間の休みをはさんで日勤と夜勤が入れ替わります。4連続の日勤を経て2連休を取った後は、4連続の夜勤となり、2連休の後はまた4連続の日勤というパターンを繰り返します。
また、週休2日の3交替制では、2日間の休みをはさんで日勤・夜勤・準夜勤のシフトが入れ替わります。4連続の日勤を経て2連休を取った後は、4連続の準夜勤となり、2連休の後は4連続の夜勤というパターンを繰り返します。
どちらの交替制を採用し、どのように休日とシフトを組んでいるかは職場によって異なりますので、働く際には事前にしっかりと確認し、自分の生活スタイルに合った勤務体系の職場を選ぶことが重要です。
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5.日勤のみ・夜勤のみという働き方は可能?

先述したように、24時間稼働する多くの工場では、日勤・夜勤(準夜勤)を交替で繰り返す交替制勤務が基本となります。とはいえ、体力面や家庭の都合などで昼間の時間帯しか働けない人や、効率的に稼げる夜勤専属で働きたい人もいると思います。もちろん、工場の業種や仕事内容によっては、日勤のみ・夜勤のみで働ける職場もありますし、本人の希望に合わせてシフトを調整してくれる場合もありますので、事前に確認しておきましょう。

とくに、夜勤専属(夜勤のみ)の働き方は、朝起きるのが苦手な人や、夜型の人にもおすすめです。勤務時間は職場によって異なりますが、一般的には20時~21時ごろに始業し、翌5時~6時ごろに終業というパターンを毎日繰り返すことになります。そのため、日勤と組み合わせた交替制勤務と比べて、一定の生活リズムが保ちやすく、深夜手当が毎日付いて効率的に稼げるのもメリットです。
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