製造業の志望動機の書き方は? 例文でわかりやすく解説
2023/12/12 更新
「製造業の志望動機が思いつかない……」
「製造業に進んだ人が履歴書に書いた志望動機を知りたい」
そう悩んだことはありませんか?
確かに製造業の志望動機は業種も豊富で何を書けばいいのか悩みますよね。
そこで今回の記事では、製造業の志望動機を書く時のポイントとその例文を紹介します!
この記事を読めば自分なりの製造業の志望動機を書き上げ、余裕を持って面接に臨めるようになります。
ぜひ最後まで記事を読んでみてください!
-
■目次
- ●そもそも「製造業」とは?
- ●製造業の志望動機を書く際に気を付けるポイント4選!
-
(1)何故、工場や製造業で働きたいのか
(2)製造業の仕事は一人ではできない!チームワークを強調しよう
(3)志望動機は根気強さをエピソードでアピールすると良い
(4)内容は客観的に!第3者が見ても理解できるようにする!
-「客観的な内容」であること
-「結論から伝える」こと
- ●製造業の志望動機でNGな内容を解説!
-
(1)よくある例文をそのまま使用する
(2)該当企業に志望する明確な理由がない
(3)「待遇面」を志望理由にする
- ●製造業の志望動機の例文をタイプ別に紹介!
-
志望動機を作るための4つの要素
(1)製造業を未経験の方の志望動機例
(2)製造業の経験がある方の志望動機例
(3)高校卒業後に製造業を目指す方の志望動機例
(4)他業種から製造業への転職をする際の志望動機例
- ●製造業の志望動機を作る前に知っておくべきこと
-
・工場や製造業の動向
・自分の適性を把握する
- ●製造業の採用担当者が面接で見る3つのポイント
-
(1)コミュニケーション能力があるか
(2)前職の退職理由はどのようなことか
(3)今までの仕事で身に着けたスキルや仕事への取組み方はどうか
- ●製造業の志望動機を面接でうまく話すコツとは?
-
(1)自己PRを志望動機に盛り込む
(2)自信を持って話す
- ●【まとめ】製造業の志望動機は「ニーズとのマッチ」が重要!
そもそも「製造業」とは?
製造業とは「原材料に加工を施して製品を生産する産業」のことです。
製造業の幅は広く、皆さんが普段利用する物だけではなく企業が使用する機械なども工場で作られています。そのため、製造している商品によって仕事内容が大きく異なるのが特徴です。
製造業の仕事内容は大きく分けると
-
- (1)製品の基となる素材を作る上流工程
- (2)素材を加工して部品を作る中流工程
- (3)部品を加工して製品にする下流工程
の3種類の工程が存在します。
どの工程であっても未経験・学歴不問からの募集を行っていることが多く、 時給も高めに設定されていることも多いためおすすめの業界です!
製造業の志望動機を
書く際に気を付けるポイント4選!
志望動機は書類選考を突破する上で重要な要素です。面接官からすれば、あなたがどんな人でどんな考え方を持っているのかを知るチャンスなのです。そこで、志望動機を書くときに気を付けるべき4つのポイント を解説します。
(1)何故、工場や製造業で働きたいのか
数ある業種や職種の中で、なぜ、製造業を選んだのかを面接官は知りたいと考えています。
単純に興味があるからだけではなく、具体的なエピソードを交えると良いでしょう。
例えば、「子供の頃から車が好きで、自分でも車をカスタマイズするうちに仕事にしたいと思うようになりました。」と答えられれば、面接官側も「この人になら、安心して任せられる、興味をもって仕事に取り組んでくれる」と思ってもらえることでしょう。
(2)製造業の仕事は一人ではできない!協調性をアピールしよう
工場や製造業の仕事は全ての業務を一人ですることは出来ません。作業工程ごとにグループに分かれ、グループの中で一人一人が責任をもって仕事をする必要があります。
志望動機もしくは自己PR欄に協調性を持って働けることを伝えると良いでしょう。
例えば、「小さい時からスポーツを通して、チームの中で協調性を養ってきました。また、スポーツ以外でも周りと積極的にコミュニケーションを取っていました。」といった協調性をアピールできる内容がある良いでしょう。
スポーツの部分を学校行事や習い事などに変えれば、大抵の方であれば当てはまるエピソードがあるはずです。
(3)志望動機は根気強さをエピソードでアピールすると良い
工場や製造業の仕事は、業務内容にもよりますが体力や根気が必要な場面が多いです。多くの場合、体力や根気が必要な仕事は避けられがちです。しかし、面接官に体力や根気があることをアピールできれば、その分だけ採用率が上がるでしょう。
例えば「体力には自信があります。学生の頃は運動部で走り込みをしていました。また、人が嫌がることでも、自ら進んでやり遂げた経験もあります。」などと答えられれば、面接官に体力と根気強さのアピールすることができます。
また、工場や製造業は短期的に働くイメージがあるかもしれませんが、長期的に働いてもらいたいという企業は多くあります。そのため、アピールするエピソードは短期的なイベントではなく、3年間の部活や持続的なものを選ぶようにしましょう。
(4)内容は客観的に!第3者が見ても理解できるようにする!
志望動機を書く際にもっとも重要なことは「相手に伝わること」です。誰にでも伝わりやすく、分かりやすい文章を書きましょう。
相手に自分の伝えたい内容を伝えるには
-
- ・「客観的な内容」であること
- ・「結論から伝える」こと
が非常に重要です。
「客観的な内容」であること
まず、1つめの「客観的な内容」について解説します。
伝えたい内容が一般的なことであればいいのですが、専門的なことだと相手がわからないことが大半です。野球を知らない人にマニアックな言葉で解説されても相手は聞いてくれないのと一緒です。客観的な立場になって伝わるかどうか、可能であれば親や友達などの第3者に読んでもらうことをおすすめします。
「結論から伝える」こと
次に2つめの「結論から伝える」について、解説します。言いたいことや伝えたいことは結論から言うと相手に伝わりやすいです。「私のアピールポイントは○○です。○○はこの仕事をする上でも必要だと思っております。具体的には××をやり続けた結果、△△の実績をあげることができました。だからこそ私のアピールポイントは○○なのです。」のようにすると良いでしょう。構成としては「結論→理由→具体例→結論の反復」という構成はビジネスシーンでもよく使われるので覚えて損はありません。
工場や製造業勤務の
志望動機におけるNG内容
工場や製造業勤務の志望動機でアピールすべき点について見てきましたが、ここでは逆となる志望動機としてNGな内容を解説します。NGな志望動機を書くことは面接官のマイナスイメージに繋がるため注意しましょう。
(1)よくある例文をそのまま使用する
「どうせあまり見られてないから」や「どんな内容を書けばいいのか分からないから」といった理由から、インターネットなどに記載されている例文をそのまま使うのが最もNGな内容です。この記事でも例文を紹介しますが文章の作り方を参考する程度に留めて置き、自分だけにしかないアピールポイントを書くことを心がけましょう。
(2)該当企業に志望する明確な理由がない
「友達と一緒に働きたいから志望した」「家が近いから応募した」など、該当企業でなくても成立するような志望内容は避けましょう。なぜならば、仕事に対しての興味がないことがわかってしまうからです。
面接官の立場からすると「可能な限り長く働いてほしい」「最低限の責任感は持ってほしい」と思うからです。
興味ある分野の仕事であれば、「長く働いてもらえるかも」「責任をもって仕事をしてくれるだろう」となります。志望動機はその業種の仕事に興味があることを伝えましょう。そのためにも応募する企業の下調べは入念に行うことが重要です。
(3)「待遇面」を志望理由にする
時給や手当等の労働条件は働く側として重要です。しかし、待遇面だけを理由にした志望動機は避けましょう。面接官側からすれば「他に待遇が良いところがあれば、そっちに行くのだろうな」「我が社の事自体に興味がないのかな」と思われてしまうからです。
そして、待遇が良い仕事は、多くの人が応募をします。面接官としては多くの募集者の中から良い人材を選びたいのが本音です。志望動機に待遇面のことしか書かれていない人は、その時点で選考対象外になってしまう可能性もあります。待遇は重要ですが、それだけではない志望動機を書きましょう。
製造業の志望動機の例文をタイプ別に紹介!
志望動機を作るための4つの要素
志望動機を書き始めるには志望動機を構成している要素を知る必要があります。
志望動機を書く際には以下の4つの要素が必要となります。
-
- (1)なぜ製造業で働きたいと思ったのか
- (2)なぜその企業を選んだのか
- (3)自分にはどのような特徴があるのか
- (4)実際に製造業を経験したことがあるのか
この要素をまとめて最後に企業へ就業の意欲が伝わる文章を書けば、志望動機を完成させることができます。どうしても書きたいことがあればそちらを優先しても良いですが、基本的にはこの形式を使用することで面接官に自分の思いを伝えやすくなります。
(1)製造業を未経験の方の志望動機
製造業を未経験の場合は「明確な働きたい理由」を志望動機に書くことが必要となります。自身の体験やその企業でなくてはならない理由を交えながら書きましょう。また、未経験だからこそ工場勤務に適応できるかを面接官は重視するので、やる気があることをアピールするのも重要です。
-
- (例)製造業未経験・食品メーカーへの志望動機
- 私の地元は工場が多く点在しており、そのような環境で育ったことから自然と製造業に興味を持つようになりました。小さい頃から貴社の製品の○○をよく口にしており、身近に感じていたことから応募させていただきました。手先が器用と言われることが多く、細かい作業であっても集中して取り組むことができます。これまでに工場に就労したことはありませんが未経験からでも可能であるということで、ぜひ機会をいただけたらと思います。
(2)製造業の経験がある方の志望動機例
実際に製造業の経験がある場合には「その現場においてどのようなスキルを身に着けたか」を志望動機に書くと面接官側からの印象は良くなるでしょう。身に着けたスキルをどのように応募先の企業で活かせるかを説明するのも大切です。
-
- (例)製造業経験有・半導体メーカーへの志望動機
- 私は以前に小型電子部品の製造オペレーターを経験しておりました。製造していた製品が半導体との関わりが深かったことから興味を持ち、半導体製造において高いシェアを獲得している貴社で働きたいと思い応募致しました。工場勤務の経験から機械操作の技術の習得や規律の順守はスムーズに行うことができます。これまでの経験を活かし貴社に貢献したいと考えております。
(3)高校卒業後に製造業を目指す方の志望動機例
高校卒業後から製造業を目指す方は「学生時代の経験で製造業に活かせること」を考えて書くことが効果的です。特に工業高校などに通われていた方は仕事に直結するスキルをお持ちの場合があるので、応募先の工場の作業を入念に調べることも必要です。また、基本的には製造業未経験かと思われるので、そこもフォローすることのできる内容にしましょう。
-
- (例)工業高校出身・自動車メーカーへの志望動機
- 私は小さい頃から自動車に興味があり、学生時代も工業高校で機械操作や工具の取り扱いについて学んでおりました。貴社の車を自家用車として保有している中でその素晴らしい性能に感銘を受け、ぜひこの自動車を製造している現場で働きたいという思いから今回応募させていただきました。高校で学んだスキルがそのまま使えるとは限らないと思いますが、様々な機械操作や工具実習を通して得た応用力を活かすことはできます。製造業を経験したことはありませんが、採用された場合はいち早く戦力となれるように努力致します。
(4)他業種から製造業への転職をする際の志望動機例
他業種から製造業への転職をする際の志望動機には「製造業への理解度」と「前職との違いに対応できるか」を志望動機に書くと好印象に繋がります。前職の経験の中で製造業の業務に対してプラスに働くものがあれば記入した方が良いと思われます。
-
- (例)コンビニエンスストア経験有・スポーツ用品メーカーへの志望動機
- 私の父は製造業に従事しており、その影響でものづくりに興味を持ちいつかは自分も製造業に関わる仕事をしたいと考えておりました。学生時代に部活動で貴社の用品を使用する機会があり、実際にその製品の製造に携わってみたいという思いから今回応募させていただきました。コンビニエンスストアの経験から立ち仕事や夜間の勤務にはすぐに慣れることができると思います。工場勤務は未経験となりますが、採用された場合は早期に戦力となれるよう努力します。
製造業の志望動機を
作る前に知っておくべきこと
工場や製造業の動向
応募する工場や製造業がどんな動向なのかをホームページなどで確認することをおすすめします。それぞれの企業には企業独自の戦略があります。たとえばA社は、大量生産で全国展開をしていきたい、A社とは対称的にB社は、地元を拠点として堅実な経営をしていきたいなどさまざまです。
契約社員やアルバイトなどで応募する際はその企業の一員になります。企業と言うのは一つの目的に対して、企業に属する人たちが一致団結して目的を達成する必要があるのです。どんな企業であるか?今後の動向はどのようになるのか?等はホームページを見ればわかりますので確認をしましょう。
自分の適性を把握する
企業の動向を理解したら、自分ならどのように役に立てられるか?を考えてみましょう。自分の強みが、企業にとって役に立つものなのかを探す必要があります。「自分の強みは○○である」と自己アピールする方がいますが、あくまでも企業が求めるスキルを強みとすべきです。
「この企業は××であるから、自分の強みである△△をアピールしよう」と言うのが正しい流れです。自分から見たアピールポイントではなく、企業が採用したいニーズに当てはまっているのかを考えてみましょう。
製造業の採用担当者が
面接で見る3つのポイント
このポイントをしっかりと押さえておけば、採用担当者に好印象を与えられる工場の志望動機や自己PRを書くことにもつながります。
(1)コミュニケーション能力があるか
工場のお仕事は黙々と作業をするイメージがありますが、作業を大きく分けると、一人で作業をする仕事とスタッフ同士が協力しながら作業をする仕事があります。
スタッフ同士協力しながら作業をする仕事はもちろん、高いコミュニケーション能力が必要ではありますが、一人で作業を進める仕事もコミュニケーション能力が不要という訳ではありません。
工場作業やそれ以外の仕事においても、「ホウレンソウ」と呼ばれる「報告」「連絡」「相談」は必要不可欠です。
「作業を引き継ぐ際の内容報告」「機械や装置にいつもと違う不具合がある場合の連絡」「作業内容が難し過ぎる場合の相談」などが一例となります。
この「ホウレンソウ」を怠った場合、仕事上で問題が発生すると、自分自身で責任を負い、問題を解決しなくてはならなくなります。
(2)前職の退職理由はどのようなことか
転職回数の多い応募者の場合、採用担当者は応募者の「前職の退職理由」を聞くケースが多くあります。
転職回数が多い場合、「この人は長く一つの職場に勤めることができないのではないか?」と考える採用担当者も多く、また、「うちで採用してもすぐに辞めてしまうのではないか?」と採用時慎重になってしまうケースもあります。
前職での退職理由を「ただ、なんとなく…」ではなく、しっかりとした理由で辞めたことを採用担当者に伝えることが大切です。
(3)今までの仕事で身に着けたスキルや仕事への取組み方はどうか
工場は未経験者でも、応募が可能な仕事が多く、職場によっては8割以上が工場作業未経験者という職場も少なくありません。
採用担当者は未経験者でも、仕事をすぐに覚えることができるか、仕事に対して真面目に取り組むことができるかなど、仕事に対する姿勢を面接時に判断します。
前職が工場勤務でなかった応募者にも、今までの仕事で身に着けたスキルや職場でどのような努力をしてきたか等を質問する場合もあります。
その時は自分が今までの仕事で得たスキル、または仕事に対するポリシーをしっかりとアピールできるようにしておきましょう。
工場の面接で聞かれる質問とは?工場の面接におけるポイントをご解説
製造業の志望動機を
面接でうまく話すコツとは?
自己PRを志望動機に盛り込む
志望動機の中に自己PRを盛り込むことによってより高い説得力を持たせることができます。多くの企業では面接の際に自己PRが求められるため、面接を想定し話す練習をしておくことが推奨されます。そこで、志望動機と自己PRを合わせて書くことで、簡潔にまとめられるだけではなく話繋がっていることから覚えられるというメリットもあります。
自己PRと合わせて「あなたの長所と短所を教えてください」と聞かれることがありますが、長所は自己PRから派生させたこと、短所は就業までに克服できることを挙げるとよりよい印象を与えられると思います!
自信を持って話す
面接の場では自信を持って話すことは非常に重要です。せっかくいい志望動機や自己PRを書いていてもうまく話せなければ面接官に意図が伝わらない場合もあります。確かに自信を持つことは容易ではありませんが、事前準備を適切に行った面接であれば自信を持って話すことができるのではないでしょうか。
また実際に自信がなかったとしても、
-
- ・相手の目をまっすぐ見る
- ・ハキハキとして声を心がける
- ・背筋を伸ばす
【まとめ】
製造業の志望動機は
「ニーズとのマッチ」が重要!
工場や製造業を目指す方のために志望動機をテーマに解説しました。ここで強調したいポイントは「自分の強みが、企業が採用したいニーズとマッチしているかどうか」です。
自分がやりたい業務を全面に出すのではなく、企業の一員として、として働く意識、責任感を持って作業できることが伝われば好印象を与えられます。
ぜひ、今回の解説を参考にして魅力ある志望動機を書いてください。