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中年フリーターが脱出すべき理由と方法

中年フリーターが脱出すべき理由と方法

2024/10/22 更新

  1. ■目次
    1.中年フリーターの定義と現状
    2.中年フリーターの現状
    3.中年フリーターの人数と年齢層
    4.中年フリーターの収入と生活
    5.中年フリーターが抱える問題やリスク
    6.中年フリーターを脱出すべき理由
    7.安定収入や、老後の不安を払拭する4つの方法
    8.中年フリーターから正社員になる5つのステップ
    9.求人サイトや転職エージェントの活用法
    10.職業訓練や公的支援の利用
    11.中年フリーターが肝に銘じるべき、貯金と節約の重要性

中年フリーターの定義と現状

  

企業が新卒採用を抑えたことで新卒労働市場が冷え込んだ1993年〜1998年の「就職氷河期〈前期〉」から1999年〜2004年の「就職氷河期〈後期〉」に社会に出た新卒者のなかには、正社員として企業に採用されなかったことで不本意に契約社員、派遣社員、アルバイト、パートで働かざるを得ない状況を強いられた人が数多く存在しました。

非正規雇用で働くことを強いられた彼ら、彼女らは現在40~50代になり、「就職氷河期」が生み出した非正規雇用の働き手を「中年フリーター」と呼びます。

フリーターという言葉は同じでも、若年齢層のニート(非求職無業者)やフリーターと「中年フリーター」はカテゴリーが異なり、「中年フリーター」の多くが「正社員として働きたいが、採用してくれる企業と出会えなかった」「希望する仕事がみつからない」という正規雇用での就業意識をもっています。

中年フリーターの現状

  

正規雇用者と比較して収入が低い35~55歳代の「中年フリーター」のなかには、生活費を稼ぐために昼夜のダブルワークをこなす人も数多くいますが、非正規雇用で働く中年フリーターは総じて収入が低い傾向にあるため貯金にまわせる金銭的余裕がなく、さらに、社会保障や民間の疾病・生命保険に加入していない人も多くいます。

こうした要因によって「年金支給額も低い」「蓄えも少ない」などの要因から、現役時代に引き続いて老後も厳しい生活を余儀なくされる現状にあるといえます。

中年フリーターの現状

中年フリーターの人数と年齢層

  

日本では「中年フリーター」が増加し続けているといわれますが、経済情勢や労働市場の変化によって、その数は増減を繰り返しています。
総務省統計局が公表した「2022(令和4)年の労働力調査(基本集計)のデータ」によると、現在の日本には「中年フリーター」の条件に該当する人が、男女合わせて約760万人いることがわかっています。内訳の概数は以下のとおり35〜44歳、45〜54歳どちらも、女性のほうが圧倒的に多くなっています。

  1. ■35〜44歳の男女合計 約322万人(男性59万人 : 女性262万人)
    ■45〜54歳の男女合計 約437万人(男性64万人 : 女性373万人)

中年フリーターの収入と生活

  

同じ食品メーカーの生産現場で働く同僚のAさんと、Bさんはともに勤続20年のベテランで、子どもが一人いる3人家族です。

Aさんは非正規雇用の契約社員で、Bさんは食品メーカーに正規雇用された社員と、雇用形態が異なるため、非正規雇用(中年フリーター)のAさんの月収は約28万円で、正社員のBさんの月収は約40万円ほどと、二人の月収の差は約12万円におよび、年収に換算すると144万円の差になります。

さらに、非正規雇用(中年フリーター)のAさんにはボーナスが支給されませんが、正社員のBさんには、夏と冬の2回まとまった額のボーナスが支給されます。

非正規雇用(中年フリーター)のAさんは、現在の収入では子どもの教育費にまわせる金銭的余裕がなく、生活費を切り詰めているため、妻は週3で自宅近くの飲食店でパートとして働き、Aさん自身も週末限定で近くの居酒屋で働きながら、夢のマイホーム購入資金を貯めています。

中年フリーターが抱える問題やリスク

  

中年フリーターとして働く人の多くが様々な問題を抱えていますが、その一部をあげると「正規雇用より収入が低い」「金銭的余裕がなく貯蓄ができない」」「社会保障や保険に加入できない」など、中年フリーターが抱える問題のうち大きなウエイトをしめてるのがお金にまつわる問題となっています。

金銭的な問題以外にも、中年フリーターとして働く人の多くが将来に対する不安を抱えています。

  1. ■勤務先の経営状況によって、リストラされるリスクを常に感じながら働いている
    ■厚生年金に加入できなかったため、老後は年金をあてにできない
    ■収入が低いため、マイホームやマイカーの購入をあきらめている
    ■健康上のリスクを抱えているが、病気に罹った時の疾病保険に加入していない
    ■老後資金がなく、ずっと働き続けていかなければならない不安を抱えている
    ■高齢になった時に生活保護を受けるリスクやホームレスになるリスクを抱えている……など



中年フリーターの現状

中年フリーターを脱出すべき理由

  

前章であげた不安やリスクを抱えながら働くことは、心身に大きなストレスがかかり、大病を誘発するリスクを伴いますが、実際のところは、年齢や置かれた環境に自らを縛りつけて、身動きできない状態のまま時間だけが経過してしまった中年フリーターも数多くいます。

中年フリーターと呼ばれる人のなかには、早い段階から正社員になることをあきらめてしまった人や、現状の生活から抜け出す意欲を失ってしまった人もたくさんいますが、そうした状況や心持ちであっても、不安材料やリスクをひとつでも払拭できるよう、身近なところから将来(老後)のための準備をするようにしましょう。

安定した収入や、老後の不安を払拭する4つの方法

  

まずは、中年フリーターが現在より収入(年収)を上げる方法を考えていきましょう。
収入(年収)を上げるには、次の4つのいずれかが有効な方法とされています。

  1. ■正社員登用のある職場に転職する
    ■時給など、現状より待遇のよい職場にかえる
    ■資格を取得したり、スキルや経験を積む
    ■定年後も続けていける仕事に転職する



この4つの方法は収入(年収)アップにとどまらず、キャリアアップにつながる行動でもあります。もし、「もうこの年で転職はムリ」「資格取得やスキルや経験を積むことは厳しい」と感じている比較的年齢が高い中年フリーターの人は、平日の日中は現在の仕事を続けながら、夜間の数日だけ、あるいは、週末だけなどの日時限定で、高時給のアルバイトを掛け持ちすることで収入アップが見込めます。

さらに、体力的に仕事の掛け持ちが困難な人は、現在の仕事をいつまで続けられるか、仕事を辞めた後の収入をどのように稼ぐかを具体的に考えてみましょう。

もし、リタイヤした後の収入確保が困難であれば、現在の仕事をリタイヤする年齢の後も続けていける仕事に、早い段階で転職することも老後の不安を解消するための有効な方法です。老後の生活の不安を少しでも軽減するコツは、なるべく早い段階で自らの置かれた状況をみつめ、早いうちから対策を講じておくことになります。

安定した収入や、老後の不安を払拭する4つの方法

中年フリーターから正社員になる5つのステップ

  

「もっと稼ぎたい」「金銭的に余裕のある生活を送りたい」「精神的に安定したい」「老後も安心して暮らしたい」などの希望をもつ中年フリーターにとって、その希望を叶える最も有効な方法は、なるべく早い段階で正社員になることに尽きます。

ただし、年齢を重ねるごとに正社員の求人案件は減りますし、正社員になる道も閉ざされるため、正社員をめざす人はできる限り早い段階で行動に移しましょう。もし、現在働いている職場で正社員になれない場合は、次の5つのステップで、中年フリーター脱却の道を探っていきましょう。

  1. ■自らの経験・スキルを整理して、自分のどの部分が“強み”になるかを洗い出す
    ■正社員になるために必要なこと、自分に欠けていることなど自己分析を行う
    ■同業他社の求人広告を検索・研究し、自分が転職した時のことをイメージする
    ■人手不足が顕在化する異業種へ、自分が転職した時のことをイメージする
    ■上の4つのステップを経て、正社員を募集する求人サイトに応募してみる



中年フリーターから正社員になる5つのステップ

求人サイトや転職エージェントの活用法

  

自分ひとりで転職活動を行うには戸惑いや不安がありますが、「転職して正社員になる!」と決意したら、求人サイトや転職エージェントを活用することも有効な方法です。

求人サイトや転職エージェントでは、それまでのキャリア、経験、希望などを汲み取ったうえで、転職先の候補を提案してくれますし、企業側の評価ポイントが上がる履歴書作成などのコツも指南してくれます。

何より、転職活動は思いのほか労力と時間がかかるため、自力でなんとかしようと思い悩まないことが成功の秘訣になります。その道のエキスパートの手助けを得ながら、正社員の道をめざすようにしましょう。

職業訓練や公的支援の利用

  

求人サイトや転職エージェント以外にも、公的機関の「求職者支援制度」などを活用するのも有効な方法です。

例えば、厚生労働省では、月10万円の生活支援の給付金を受給しながら、無料の職業訓練を受講する「求職者支援制度」で支援を受けながら再就職、転職、スキルアップをめざす人もいます。

この「求職者支援制度」の対象者は、「現在、仕事をしていない離職者」「一定額以下の収入がある在職者」など様々ですが、フリーランスで働きながら正社員への転職をめざす人も対象に含まれているため、仕事を続けながら職業訓練を受け、培ったスキルを武器に正社員に募集することも可能です。

上記のような公的機関の支援制度以外にも、都道府県ごとに様々な就職支援を実施していますし、さらに、就職活動にお金をかけたくないフリーターを対象にした民間企業運営の就職支援サービスにも注目してみましょう(民間企業運営の就職支援サービスが実施する職業訓練やサービス内容のなかには有料のものもあります)。

気になる人は就職支援エージェントに登録して、応募書類の添削や面接対策をはじめ、時間や手間をかけずに自分にあった求人を紹介してもらいながら、正社員登用の道を探っていくことも有効な手段です。

職業訓練や公的支援の利用

中年フリーターが肝に銘じるべき、貯金と節約の重要性

  

中年フリーターとして働く人のなかには、「一生フリーターでもなんとかなる」というあきらめにも近い根拠のない自信をもっている人がいますが、そう豪語する心の内では高齢になった時に仕事ができなくな可能性や、病気やケガなどで仕事ができなくなるリスクをちゃんと理解しているはずです。

老後の現実的な問題として、国民年金の年間総受給額は130万円ほどになりますが、その130万円で1年の生活をまかなうことはほとんど不可能といってよいでしょう。

また、「年金が少なくても、その分仕事をすればいい」と若い時に考えていても、実際に60歳を超えて体力が衰えた時に仕事を続けていくことは心身ともにきつく、いつまで仕事を続けていけるかも見通せません。こうした様々なリスクや不安を軽減させるための最大の秘訣は、貯金をしておくこと……に尽きます。

中年フリーターの人に今日から取り組んでほしいことは、「少しでも収入がよくなるよう高時給の仕事に転職する、または正社員に登用される」などの具体的な行動を起こすことになります。こうした行動によって「計画的な貯金をできる環境に我が身を置く」ようにすることで、将来の自分の生活を支えてれる最も頼りになる“老後の資金”を準備することに努めましょう。

——就職氷河期という社会の荒波に翻弄されて、運悪く正社員として雇用されなかったばかりに、非正規雇用のまま年月を重ねてきた中年フリーターと呼ばれる人には、眠っている才能や、開花していない得意なことがきっとあるはずです。
最大の敵は「あきらめてしまうこと」なので、自分を客観的視点で分析することで、いまより稼げる仕事への転職を成功させるなど、いつかやってくる老後のために“安心材料”をひとつでも増やしてくださいね。

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