1. 工場求人トップ
  2. 工場求人ナレッジ
  3. 高卒だけど高収入! 実力や資格を武器に、しっかり稼げる職種

高卒だけど高収入! 実力や資格を武器に、しっかり稼げる職種

高卒だけど高収入! 実力や資格を武器に、しっかり稼げる職種

2024/5/21 更新

  1. ■目次
    1.高卒と大卒の生涯賃金の差は、男性6000万円、女性9000万円
    2.35〜39歳になっても、高卒の平均賃金は30万円以下
    3.高卒で億単位の収入を得る人も!
    4.高卒からでも高収入の職種を5つ紹介!
    (1)経験なしから高収入を稼げる【プログラマー】
    (2)運転手の中でも花形職の【トレーラー運転手】
      ・トレーラー運転手に必要な資格は?<
    (3)他業界から転職者も多い【タンクローリー乗務員】
    (4)未曽有の人手不足で稼げる【ゼネコン】
    (5)高卒からでも資格で高収入を稼げる【建設業界】
    5.高卒の初任給は国際基準から見ると極めて低い
    6.高卒だと賃上げを享受することができない?
    7.高卒から高収入の仕事探しをする際のスリーステップ

1.高卒と大卒の生涯賃金の差は、男性6000万円、女性9000万円

まず、高卒と大卒初任給や平均賃金の違いを見ていきましょう。厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査」によると、〈高卒と大卒の初任給の差〉は以下の図のようになっています。
●男性の高卒と大卒の初任給の差は4万6300円
●女性の高卒と大卒の初任給の差は4万9600円

高卒と大卒の初任給の差

男女ともに大卒と比較して、高卒の初任給が5万円ほど低いことがわかりますが、これを年収に換算すると、高卒の男性は大卒の人と比較して55万8000円収入が低くなり、女性の場合は同じく59万5200円ほど低くなる計算になります。

就業1年目でこれほどの開きがあるうえに、大卒と比較して高卒のほうが働いている年数が数年長いにもかかわらず、高卒と大卒の生涯賃金の差は、驚くべき金額になることがわかっています。ある調査によると、男性で6000万円、女性で9000万円もの差が生じる……ことが判明しているのです。

2.35〜39歳になっても、高卒の平均賃金は30万円以下

下図の〈年代別 男性と女性の平均賃金の差〉では、全年代を通して高卒男性より大卒男性のほうが賃金は高い傾向にありますが、20代の平均賃金の差は最大で3万3600円程度になっています。

しかし、35〜39歳になると高卒と大卒の賃金差は8万8300円(37万5500円−28万7200円)にのぼり、年代が上がるにつれて賃金差は拡大していきます。

年代別 男性と女性の平均賃金の差

女性も同様に、全年代を通し高卒より大卒のほうが賃金は高くなっていますが、高卒女性の場合は年代がアップしても、平均賃金が若干の上昇にとどまっていて、この点が男性との大きな違いになっています。

一方、大卒女性は年代が上がると平均賃金も上昇し、35〜39歳の高卒女性と大卒女性の平均賃金の差は、同性でありながら約8万7000円(30万7200円−22万200円)の差に。

3.高卒で億単位の収入を得る人も!

ここまで、一般企業に勤務する人の「初任給」や「平均賃金」の厳しい現実に目を向けてきました。記事を読んだ人のなかには「高卒はやっぱり給料が低いんだな」「これから先も期待できそうにないな」と絶望感を抱いた人も多いと思われますが、高卒であっても資格や実力を武器に、大卒をはるかに超える賃金を得ている人も実は少なくないのです。

分かりやすい例でいうと、高校卒業後にお笑いの道に入って成功した人のなかには、億単位の年収を稼いでいる人もいますし、クリエイターや芸術などの道に入った人のなかには、独自の特技を活かして高収入を得ている人もたくさんいます。

4.高卒からでも高収入の職種を5つ紹介!

「億単位の収入を得る」という人はごく一部の限られた人の話のようにも思えますが、さまざまな産業で働く無名の人々のなかにも、学歴に関係なく資格や実力を活かして大卒を超える年収を稼いでいる人もたくさんいます。そうした人たちは、どのような業界や職種で活躍しているのでしょうか。ここからは、その一部の人々をピックアップしてみましょう。

(1)経験なしから高収入を稼げる【プログラマー】

プログラマーとは、システムエンジニアが作成した仕様書に基づき、プログラミングを行うITエンジニアであり、開発工程の下流の担い手としてプログラミング言語をもとにコーディング、テスト、修正等の業務に従事する専門職です。

デジタル化への移行に伴い、システム開発企業やWeb開発企業等は慢性的な人手不足状態にあるため、学歴不問で人材を採用するケースが多くなっています。そのため情報・通信業界では高卒の人が多数活躍していて、そのなかでも給料が高い職種がプログラマーです。

プログラマーとして活躍するには、就業先が求めるプログラミング言語や、セキュリティ技術等の専門スキルやITリテラシーを習得しておいて損はありませんが、最近は未経験者を積極採用し、入社後に実務と平行して業務を習得するOJT方式の教育制度や、数ヶ月間の教育期間によって、求める人材をゼロから育てる企業が増えている傾向にあります。

高卒、経験なし……という条件で情報・通信業界に飛び込んだ人のなかには、スキルと実績を積んだ後に責任ある仕事を任されるようになることも珍しくなく、5年以上の実務経験を経たプログラマーのなかには実力を武器にのし上がり、年収550万円(月収換算で46万円)といった高収入を得ている人も多くいます。

高卒、経験なしで高収入を稼ぐ、情報・通信業界の【プログラマ】

(2)運転手の中でも花形職の【トレーラー運転手】

わたしたちの生活に必要な日常品や食料品、建築資材、大型機械などを運搬する運輸業界では、学歴不問で人材を募集しているところも多く、業界内ではたくさんの高卒の人が活躍しています。さらに、学歴に関係なく取得した資格によって高収入を得ている人もたくさんいます。

【トレーラー運転手に必要な資格は?】

トラックよりも一度に大量の荷物を運べる長距離輸送かつ特殊車両のトレーラー運転者になるには、高度な運転技術を証明する「大型自動車運転免許」と、荷台部分(コンテナ)を牽引して運転するという特殊運転技術の観点から「けん引免許」の2つの免許が必要になります。

長距離輸送の際に車中泊が続くなどのストレスをもろともせず、バリバリ仕事をこなすトレーラー運転手は、大型トラック運転手のなかでも“花形職”といわれています。そんなトレーラー運転手の平均年収の相場は、年齢、学歴等に関係なく、460万円〜700万円(輸送距離が長いほど給与はよくなる)とされ、高卒でも高水準の収入を得ることが期待できます。

しかし、団塊の世代のベテラン運転手が同時期に退職してしまったことや、運転免許取得制度改定によって若年層の運転手不足がより深刻化していることを受け、最近の運輸業界では「未経験者可」をうたった求人も多く見かけるようになっています。

トレーラー運転手の資格

(3)他業界から転職者も多い【タンクローリー乗務員】

運転や液体・高圧ガスなどの輸送を行うタンクローリーに乗務するには、「大型自動車運転免許」や「けん引免許」の取得が必須となり、基本的に就業に際して学歴は問われません。そのため、タンクローリー乗務員として活躍する人のなかには高卒の人も多く、稼ぐことを目的に他業界から転職してきた人もたくさんいます。

資格については、運搬物に合わせて「毒物劇物取扱責任者」や「高圧ガス製造保安責任者」など必要になることもありますが、業務で必要となる資格を取得してタンクローリー乗務員になった人の2年目の平均年収は500万円前後、乗務員経験が5年以上の場合600万円超えも珍しくありません。

また、高圧ガス、ガソリン、石油、小麦粉や飼料などの粉粒体といった積載物の違いや、タンクローリーの大きさ、走行距離、会社によっても収入や待遇は異なりますが、タンクローリー乗務員は高卒であっても資格を取得して実績を積むことで、高い収入を得られる職種のひとつです。

(4)未曽有の人手不足で稼げる【ゼネコン】

未曾有の人手不足にある建設業界では、現場で働く人の高齢化が進み、若い人材へのニーズが高まっています。そのため単独で売上高が1兆円以上のスーパーゼネコンから、準大手ゼネコン、中小ゼネコンなどをはじめとする建設業界全体で「学歴不問」「未経験者OK」を採用条件にするケースも増えています。

単独での売上高が1兆円以上のスーパーゼネコンと、売上高が3000億円前後の準大手ゼネコンでの、おおよその年代別・平均年収は〈20代→約490万円〉〈30代→約750万円〉〈40代→約900万円〉となり、いずれの年代でも他業界より高い年収を得ている、とされます。

さらに、売上高が1500億円以上3000億円未満の中小ゼネコンの場合、〈20代→約440万円〉〈30代→約620万円〉〈40代→約760万円〉となり、同年代の高卒者と比較して高い年収を得ている傾向にあります。

未曾有の人手不足にある【ゼネコン】で高収入を稼ぐ

(5)高卒からでも資格で高収入を稼げる【建設業界】

ひとくちに“建設従事者”といっても業務領域は非常に広範であるため、業務内容によってめざす資格も異なりますが、建設業界では高度な専門技術や経験値が求められるため、技術力を証明する資格の有無は年収にも大きく影響します。

建設業界で高収入を得るための代表的な資格に「建築士」がありますが、建築士には「一級」と「二級」があり、一級と二級によって扱える建築物の規模などが異なります。一級建築士として登録するには実務経験を積んだうえで試験に受かることが必要ですが、スーパーゼネコンで一級建築士として活躍する人のなかには年収1000万円超えの人も珍しい存在ではありません。

そのほか、総重量100トンを超える超大型重機を扱うこともある建設現場での〈建設機械オペレーター〉の資格や、住居や工場などの配管工事の専門技術を証明する〈配管工〉の資格、ビル・トンネル・橋など、コンクリートを使う工事現場で働く人にとって有利な〈型枠大工〉の資格など、業務に直結する資格を取得しておくことは技術力の証になります。

あくまで資格は仕事をするうえで技術を証明するひとつの目安であるという考え方もありますが、資格がなければ携われない業務もありますし、業務領域が広がることで大規模工事のリーダーを任されるといった利点を得ることもできます。さらに、資格取得で培ったスキルや技術がプロジェクトチーム内での信頼を築く礎にもなることからも、資格手当が収入に反映されるといった小さな視点にとどまらず、学歴に関係なく高い年収を得るための有効な手段として、資格取得にチャレンジして損はないでしょう。

高卒からでも資格で高収入を稼げる【建設業界】

5.高卒の初任給は国際基準から見ると極めて低い

ひとくちに“建設従事者”といっても業務領域は非常に広範であるため、業務内容によってめざす資格も異なりますが、建設業界では高度な専門技術や経験値が求められるため、技術力を証明する資格の有無は年収にも大きく影響します。

建設業界で高収入を得るための代表的な資格に「建築士」がありますが、建築士には「一級」と「二級」があり、一級と二級によって扱える建築物の規模などが異なります。一級建築士として登録するには実務経験を積んだうえで試験に受かることが必要ですが、スーパーゼネコンで一級建築士として活躍する人のなかには年収1000万円超えの人も珍しい存在ではありません。

そのほか、総重量100トンを超える超大型重機を扱うこともある建設現場での〈建設機械オペレーター〉の資格や、住居や工場などの配管工事の専門技術を証明する〈配管工〉の資格、ビル・トンネル・橋など、コンクリートを使う工事現場で働く人にとって有利な〈型枠大工〉の資格など、業務に直結する資格を取得しておくことは技術力の証になります。

あくまで資格は仕事をするうえで技術を証明するひとつの目安であるという考え方もありますが、資格がなければ携われない業務もありますし、業務領域が広がることで大規模工事のリーダーを任されるといった利点を得ることもできます。さらに、資格取得で培ったスキルや技術がプロジェクトチーム内での信頼を築く礎にもなることからも、資格手当が収入に反映されるといった小さな視点にとどまらず、学歴に関係なく高い年収を得るための有効な手段として、資格取得にチャレンジして損はないでしょう。

6.高卒だと賃上げを享受することができない?

国が実施する国勢調査(2020年)によると、「中卒」「高卒」「大卒・大学院卒」「短大・高専卒」のそれぞれの割合は下の円グラフの通りです。

15歳以上の人における最終学歴の調査結果

最近は、世界的インフレの影響により電気・ガス、ガソリン代、食料品などの値上がりが続き、それに伴う賃金アップが大きく報じられていますが、賃金が増額したのは大企業などのひと握り(全企業の約0.3%)という調査報告もあり、残り97%の中小企業の賃金は依然として低賃金のままである、とされています。

そうしたなか、「中小企業の6割が賃上げ予定」といった報道もなされていますが、この報道について懐疑的とする見方も強く、上げたくても上げられない企業が圧倒的に多い現状から、中小・零細企業に勤める人の賃金アップはかなり遠い先になる(実現しない企業も多い)……と指摘されているのです。

なお、昨今の「賃金アップ」の社会的要請を受け、高卒採用を実施する企業の約半数が、高卒社員の人材確保やモチベーション向上を目的に、初任給の賃上げを実施しているという調査結果もあります。しかしその一方で、高卒求人の賃金が最低水準で推移している企業が依然として多いのも事実です。

上の円グラフでも一目瞭然ですが、15歳以上の人における最終学歴では「高卒が約45%」と半分近くを占めています。にもかかわらず、高卒の賃上げは後まわしにされている現状にあることから、賃上げはごく少数の人が享受できるものではなく、高卒者の賃金の抜本的かつ大幅アップを大いに期待したいところでしょう。

【まとめ】高卒から高収入の仕事探しをする際のスリーステップ

世の中にはたくさんの人が独自のスキルや資格を武器に、高卒であっても高収入を得ていることが理解できたでしょうか。

そうした人たちをお手本に学歴に関係なく自分もしっかり稼ぎたいという人は、仕事探しをしているときに給料だけにピントを絞ってあまり興味のない仕事に就くことがないようにしましょう。給料や待遇だけに目を向けると、就業後に予想もしなかったミスマッチに遭遇する確率も高まりますし、興味のない仕事ではモチベーションが長続きしないリスクもあります。

そうならないために、業種や職種を絞り込んでいく際のコツとして次の方法を実践してみましょう。

  1. ① 学歴、経験に関係なく人材を募集しているか?
    ② 自分の希望にかなう程度の収入を得られるか?
    ③ ①②で絞り込んだ企業や職種のなかから、自分の好きなこと、興味のあることかを取捨選択

このスリーステップでめざす仕事を突き詰めていければ、就業後にモチベーションを維持しながら仕事に臨める可能性は高まりますし、もともと好きなことの延長にある仕事であることから、資格取得などにも意欲的に取り組めるはず。この好循環が、結果的に高収入へとつながっていくことでしょう。

賃上げは、ごく一部の人だけが享受できるもの?