フォークリフトはやめとけ? 仕事の実態・将来性や向き・不向きについて解説

2024/11/11 更新
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■目次
- 1.フォークリフトオペレーターの仕事内容
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・荷物の積み下ろし・積み込み
・荷物の整理・仕分け作業
・入出荷にともなう補助作業
・フォークリフトの点検・メンテナンス
- 2.フォークリフトオペレーターに必要な資格
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・最大積載荷重1トン以上の場合
・最大積載荷重1トン未満の場合
- 3.「フォークリフトの仕事はやめとけ」と言われる理由
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・突発的な残業と不規則なシフト
・事故やケガのリスクが高い
・仕事中のストレスが多い
・夏は暑く冬は寒い労働環境
・将来的に仕事がなくなる可能性も
- 4.フォークリフトの仕事に就くメリット
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・収入アップが期待できる
・正社員登用の可能性もある
・女性が働きやすい現場も増えている
- 5.フォークリフトの仕事に向いている人の特徴
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・フォークリフトの運転が苦にならない
・体力に自信がある
・安全を最優先して判断・行動できる
・ルールや周囲の状況を的確に把握できる
- 6・フォークリフトの仕事に向いていない人の特徴
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・不規則な勤務や残業がNG
・注意力・集中力が散漫で飽きっぽい
・3Kの仕事に抵抗がある
- 7・フォークリフトオペレーターの将来性
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・フォークリフトオペレーターの仕事はなくなるのか?
・フォークリフトオペレーターのキャリアアップについて
- 8・まとめ 向いている人には「やりがいや楽しさ」を感じられる仕事
フォークリフトオペレーターの仕事内容
工場や倉庫、配送センターなど、重量物や大量の荷物を扱う現場で活躍するフォークリフトオペレーター。まずは、フォークリフトに乗って作業するオペレーターの具体的な仕事内容を見ていきましょう。
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●荷物の積み下ろし・積み込み
●荷物の整理・仕分け作業
●入出荷にともなう補助作業
●フォークリフトの点検・メンテナンス
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荷物の積み下ろし・積み込み
フォークリフトを使ってトラックから荷物を積み下ろしする作業です。荷物はパレットと呼ばれる台座にまとめて積まれているため、パレットごと荷物を持ち上げて倉庫や工場などの保管場所まで運びます。また、工場や倉庫などから荷物をトラックに積み込む際も、パレットごと荷物を運搬してトラックの荷台に載せる作業を行います。
荷物の整理・仕分け作業

フォークリフトを使って工場や倉庫内の荷物を移動する作業で、主に荷物の保管場所を整理する際に行います。商品を探すピッキングスタップが作業しやすいように、棚の上部にあるパレットを地上に降ろしたり、荷物を見えやすい位置に移動したりします。また、工場や倉庫内の荷物をピックアップして、配送するエリアや種類別に仕分けする作業もあります。
入出荷にともなう補助作業
フォークリフトを使った作業だけでなく、荷物を載せるパレットの準備や、荷物のピッキング・ラッピング・検品など、入出荷にともなう補助作業を行うこともあります。
フォークリフトの点検・メンテナンス

自分が使用するフォークリフトの点検・メンテナンスも、オペレーターに欠かせない仕事のひとつです。毎日の始業前点検では、配管の油圧やブレーキの効き、タイヤの空気圧などをチェックし、異常があれば整備担当者に修理してもらいます。
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フォークリフトオペレーターに必要な資格

オペレーターに必須となるフォークリフトの資格(免許)は、満18歳以上であれば実務経験を問わず誰でも取得できますが、使用するフォークリフトの最大積載荷重(1トン以上・1トン未満)によって、資格の種類と取得方法が異なります。
最大積載荷重1トン以上の場合
最大積載荷重1トン未満の場合
最大積載荷重1トン未満のフォークリフトで作業する場合は、「フォークリフト運転特別教育修了書」が必要になります。「フォークリフト運転の業務に係る特別教育」を受講すれば、修了試験なしで取得できますが、最大積載荷重1トン以上のフォークリフトは運転できません。
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「フォークリフトの仕事はやめとけ」と言われる理由
製造業や物流業などの現場でニーズが高いフォークリフトオペレーターですが、経験者の口コミやブログなどでは「フォークリフトはやめとけ」といった声もあるようです。では、なぜフォークリフトの仕事がネガティブに言われるのでしょうか。その理由としては、以下のようなデメリットが挙げられます。
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●突発的な残業と不規則なシフト
●事故やケガのリスクが高い
●仕事中のストレスが多い
●夏は暑く冬は寒い労働環境
●将来的に仕事がなくなる可能性も
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突発的な残業と不規則なシフト

フォークリフトオペレーターの仕事は、荷物の入出荷のタイミングに左右されがちです。トラックの到着時間や、出荷にともなう前工程が遅れた場合、予定外の残業が発生することも少なくありません。また、物流業の現場では、繁忙期と閑散期で勤務時間が変動するケースが多く、24時間稼働する現場では夜勤がある場合もあります。
事故やケガのリスクが高い

フォークリフトの作業では、荷物を高く積んだまま走行したり、狭い場所で重量物を上げ下ろししたりする場面が多くなります。そのため、安全確認を怠ったり、運転操作を誤ったりすれば、大きな事故につながりかねません。重い荷物の落下による負傷や手足の挟み込み、作業員との接触事故などのリスクは常につきまといます。
仕事中のストレスが多い

フォークリフトの作業は危険を伴うため、オペレーターには高い安全意識と注意力が求められます。荷崩れしやすい荷物を扱う際には周囲の人に声をかける、曲がり角ではその先に障害物(人や荷物など)がないか必ず確認する、といった配慮も必要となります。
一方で、作業にはある程度のスピードも求められるため、安全面と効率面の双方に細心の注意を払う必要があり、人によっては精神的なストレスを感じることもあるようです。
夏は暑く冬は寒い労働環境

フォークリフトオペレーターの仕事は、冷暖房が効きにくい倉庫内や、屋外に面した入出荷バースでの作業が中心となります。そのため、夏は暑く冬は寒い現場で1日中働かなくてはいけません。作業中は季節を問わず、危険防止のため長袖の作業服とヘルメットを着用するので、とくに夏場の作業では熱中症にならないよう十分注意する必要があります。
将来的に仕事がなくなる可能性も

ここ近年、製造業や物流業の現場では、AIやロボットの導入が急速に進んでおり、将来的にはフォークリフトオペレーターの仕事も、機械に置き換えられる可能性が指摘されています。実際に一部の大手企業では、無人フォークリフトを導入する現場が増えており、フォークリフトオペレーターの雇用に影響が出つつあります。
フォークリフトの仕事に就くメリット
オペレーターに必須となるフォークリフトの資格(免許)は、満18歳以上であれば実務経験を問わず誰でも取得できますが、使用するフォークリフトの最大積載荷重(1トン以上・1トン未満)によって、資格の種類と取得方法が異なります。
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●収入アップが期待できる
●正社員登用の可能性もある
●女性が働きやすい現場も増えている
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収入アップが期待できる

フォークリフトオペレーターは資格保有者であることから、比較的給与水準の高い求人が多くなっています。勤務する現場や会社、実務経験などによって多少の違いはありますが、一般的な相場としては時給1200円~1600円程度となっており、ほかの一般作業の職種より効率的に収入アップが目指せるのが魅力です。
また、一般作業の従業員として工場や倉庫などで働く際にも、フォークリフトの資格を持っていると対応できる作業や業務の幅が広がり、それにともなって資格手当や昇給などが期待できるでしょう。
正社員登用の可能性もある

フォークリフトオペレーターは、現場の運搬作業に欠かせない資格保有者であることから、日ごろの仕事ぶりが認められると、派遣社員やアルバイトから正社員に登用されるケースも少なくありません。正社員登用を前提とした紹介予定派遣の求人も多く、キャリアアップという観点からも大きなメリットがあります。
女性が働きやすい現場も増えている

ここ近年、女性のフォークリフトオペレーターが増えていることから、現場の労働環境も徐々に改善されてきています。女性用の更衣室やトイレを完備したり、明るく清潔感のある休憩スペースを設けたりと、女性が働きやすい環境づくりを進める会社も増えています。
もちろん男性にとっても、快適に働ける職場環境が整うことは、大きなメリットといえるでしょう。
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女性にも活躍の場が広がるフォークリフトの仕事にフォーカス!
フォークリフトの仕事に向いている人の特徴
フォークリフトオペレーターの仕事に向いている人の特徴としては、以下のような点が挙げられます。
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●フォークリフトの運転が苦にならない人
●体力に自信がある人
●安全を最優先して判断・行動できる人
●ルールや周囲の状況を的確に把握できる人
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フォークリフトの運転が苦にならない

当然ながら、フォークリフトオペレーターとして働くためには、フォークリフトの運転が苦にならない(楽しめる)ことが大前提となります。車の運転が好き、車庫入れや縦列駐車が得意という人は、フォークリフトの運転も上達しやすいようです。
体力に自信がある

重量物を扱うといっても、フォークリフトの操縦自体はレバーやハンドル、ペダルなどでスムーズに操作できますので、腕や足腰への負担はあまりかかりません。ただし、手作業で荷物や備品を運んだりする補助作業や、職場によっては夜勤もありますので、体力に自信がある人の方が向いているでしょう。
安全を最優先して判断・行動できる

フォークリフト作業中は、気を抜くと思わぬ事故につながりかねません。ケガや物損事故を未然に防ぐためにも、つねに安全を最優先に判断・行動することが求められます。周囲への目配りや注意、安全確認を怠らず、一つひとつの作業を慎重かつ的確に行える人が適しているでしょう。
ルールや周囲の状況を的確に把握できる

フォークリフトの作業では、扱う荷物のルールを的確に把握して丁寧に扱うことはもちろん、周囲の荷物や柱などに傷を付けないなどの配慮も必要です。また、周囲の状況に応じて、荷物を積み下ろしする場所やタイミングを判断することも、安全かつスムーズに作業を進めるための重要なポイントとなります。
フォークリフトの仕事に向いていない人の特徴
一方で、フォークリフトの仕事に向いていない人の特徴としては、以下のような点が挙げられます。
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●不規則な勤務や残業がNGな人
●注意力・集中力が散漫で飽きっぽい人
●3Kの仕事に抵抗がある人
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不規則な勤務や残業がNG

フォークリフトオペレーターの仕事は、荷物の入出荷のタイミングや季節(繁忙期・閑散期)によって、勤務シフトが不規則になりがちです。急な残業や休日出勤、職場によっては夜勤もあるため、毎日定時に帰りたい人やプライベートの予定を大切にしたい人は、ほかの職種を選んだ方がいいかもしれません。
注意力・集中力が散漫で飽きっぽい

フォークリフトオペレーターの仕事は、基本的に「荷物を積む・運ぶ・下ろす」という作業の繰り返しとなるため、同じ作業をコツコツと続けるのが苦手な人や、集中力が続かない飽きっぽい性格の人には向いていません。
また、ちょっとした不注意から事故につながることも多いため、「普段からケアレスミスが多い」「忘れ物をよくする」「持ち物をなくしやすい」など、注意力が散漫な人にも不向きといえるでしょう。
3Kの仕事に抵抗がある

3Kとは「キツイ・汚い・危険」の3つのKを指します。工場や倉庫などの現場で働くフォークリフトオペレーターの仕事は、まず「事故などの危険がある」「服や身体に汚れが付きやすい」といった2Kに当てはまります。
また、現場によっては体力を要する補助作業や残業・夜勤などもあるため、人によってはキツイと感じるかもしれません。したがって、3Kの仕事に抵抗がある人には不向きといえるでしょう。
フォークリフトオペレーターの将来性
フォークリフトオペレーターの仕事はなくなるのか?

先述したように、製造業や物流業の現場でAIやロボットなどの導入が進むことで、将来的にフォークリフトの仕事も自動化されていくと見られています。
とはいえ、AIのシステムやロボットなどの機器を導入するには、莫大なコストがかかります。そのため、現在は資金力のある一部の大手企業から導入が進められていますが、中小企業では資金的にも環境的にも、まだまだ導入できる状況にあるとはいえません。
そうした中、製造業や物流業の現場では深刻な人手不足が続いており、フォークリフトを操縦するオペレーターも不足しているのが現状です。また、一部の単純作業は自動化・機械化できても、まだまだ人の手を必要とする作業も多いため、今後しばらくの間は、フォークリフトオペレーターの仕事もなくなることはないでしょう。
フォークリフトオペレーターのキャリアアップについて

また、フォークリフトオペレーターとして働きながら、現場経験や新たなスキルを積んでキャリアアップを目指すことで、将来的に活躍できるフィールドも広がるでしょう。
たとえば、現場経験を積みながらリーダーや倉庫係長などのマネジメント職を目指すのも、キャリアアップのひとつの方法です。また、物流・製造管理に関する専門的な知識を習得すれば、その道のエキスパートとしてキャリアの幅も大きく広がります。
そのほか、フォークリフト以外の重機(クレーン関連など)の資格を取得すれば、従事できる業務の幅が広がり、より高度な技術を必要とする仕事にもチャレンジできるでしょう。
まとめ 向いている人には「やりがいや楽しさ」を感じられる仕事

製造業や物流業の現場を支えるフォークリフトオペレーターは、「やめておけ」といった声があるように、人によって向き・不向きがはっきりと分かれる職種です。働く上でのデメリットや大変な部分もありますが、向いている人にとっては、収入面・キャリアアップなどのメリットを含めて、やりがいや楽しさを感じられる仕事といえるでしょう。
フォークリフトの資格は難易度もさほど高くありませんので、この仕事が「自分に向いているかも」と感じた方はもちろん、製造業や物流業で働きたいと考えている方も、ぜひこの機会に資格取得にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
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