工場ワークの基礎知識/工場の仕事内容や勤務体制、働く魅力など紹介!
2023/12/13 更新
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■目次
- ●工場勤務の代表的な仕事内容を紹介
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・ライン作業
・マシンオペレーター
・接合・塗装
・検査検品・品質管理
・ピッキング
・梱包・仕分け
・製造ライン管理
・設備管理・メンテナンス - ●工場の勤務体系の特徴や休日休暇について
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・工場に多い勤務体系は?
・工場の休日は?
・工場の休暇や年間休日は? - ●工場で働くメリット・魅力とは?
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・工場勤務の経験がなくても始めやすい
・未経験でも高収入を目指せる
・寮完備・社食付きの工場が多い ・正社員登用制度がある会社も
・自分に合った仕事内容の職場が見つけやすい - ●工場で働くデメリット・大変な部分は?
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・長時間の立ち仕事が多い
・単純作業の繰り返しが多い
・職場によっては力仕事もある ・生活リズムが不規則になりやすい
・作業環境が過酷な場合もある - ●工場勤務に向いている人の特徴は?
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・コツコツと集中して作業できる
・体力や健康に自信がある
・モノづくりが好き・得意 - ●まとめ
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工場勤務の代表的な仕事内容を紹介
一口に「工場」といっても、メーカーの業種によって製造する製品分野は多岐にわたります。たとえば、自動車、食品、家電、パソコン、スマートフォン、日用品、医療品、産業機械、半導体、金属、プラスチック、繊維、木材、ガラス……など、消費者に直接届く身近なモノもあれば、人々の暮らしや社会を陰で支えているモノもあります。
各工場で生産される製品類もさまざまですが、そこで働く人の仕事内容も多種多様です。では、工場の主な仕事の種類と作業内容を見ていきましょう。
ライン作業
工場ワークを代表するライン作業は、求人数も多い定番人気の仕事のひとつです。ベルトコンベアに乗って運ばれてくる部品を組み立てたり、素材や食材に加工を施したりする作業が中心となります。製造する製品や行程によって作業内容は異なりますが、作業員は工程ごとに割り振られた担当業務を、流れ作業で次々とこなしていきます。ある程度のスピードが求められますが、基本的に単純作業の繰り返しとなるため、特別な資格や実務経験がなくても従事できます。
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マシンオペレーター
工場の機械を操作して、素材やパーツを仕様通りに加工する仕事です。多くの場合、ライン作業に沿って機械を操作し、金属板やプラスチックなどを成型したりカットしたりします。難易度は扱う機械によって異なりますが、なかには部品をセットしてボタンを押すだけの簡単な操作など、専門的な技術や資格を必要としない仕事もあります。
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接合・塗装
部品を溶接して組み合わせる接合や、製品の表面に塗料などを塗る塗装は、主に自動車工場などで行われている作業です。いずれも専門的な技術や経験が求められることが多く、作業内容によっては溶接・塗装に関する資格が必要となる場合もあります。
検査検品・品質管理
完成した製品の中に、不良品が混じっていないかをチェックする仕事で、製造業の工場には欠かせない重要な作業のひとつです。工業製品の性能・動作チェック、食品・飲料・化粧品などの異物混入やラベルのチェック、容器チェックなどがあり、扱う製品によって目視で確認する場合もあれば、機械を使うこともあります。
また、品質管理の業務では、「なぜ不良品が発生したのか」「改善すべき工程はどこか」など、検査検品よりも踏み込んだ部分まで追求し、再発防止の改善策を講じることが求められます。
ピッキング
工場の保管庫などから、伝票の指示に従って部品や製品をピックアップする仕事です。カートを押しながら指定の製品を探して集める方法が一般的ですが、ベルトコンベアで流れてくる多種類の製品の中から、指定の製品を選び取って集める場合もあります。未経験者でも従事できますが、扱う製品によってはフォークリフトの運転免許が必要になる場合もあります。
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梱包・仕分け
梱包作業は、完成した製品を包装したり、段ボールに詰めたりする作業です。配送中に製品が破損しないよう、緩衝材などを使って手早く丁寧に梱包します。仕分け作業は、梱包した製品を種類や配送先ごとに仕分けたり、工場へ搬入された部品を指示通りに分類したりします。梱包と仕分けはセットで行われることも多く、作業の正確さとスピードが求められます。
製造ライン管理
製造ラインの工程や品質を管理する仕事です。各工程で作業ミスや作業遅れがないか、機械や人員は足りているか、納期に間に合うかなど、製造ライン全体の流れや状況を把握して、的確に対応する必要があります。そのため、現場で経験を積んだ従業員や正社員などが担当するケースがほとんどです。
設備管理・メンテナンス
工場の機械や設備が正常・安全に稼働しているかを点検し、必要に応じて修理やメンテナンスを行う仕事です。工場のスムーズな生産体制を維持するためにも、万が一の事態に備えた設備管理の業務は、製造現場に欠かせない重要な役割を担っています。
工場の規模や設備にもよりますが、設備管理を担当する場合は、機械保全技能士、設備管理士、安全管理者、電気工事士などの資格が必要となる場合もあります。
工場の勤務体系の特徴や休日休暇について
工場に多い勤務体系は?
製造業の工場は24時間稼働している職場が多いため、従業員は夜勤を含む交替制のシフトを組んで業務に就くのが一般的です。
主に交替制勤務には、1日の勤務時間を2つに分け、日勤・夜勤のシフトを交互に繰り返す「2交替制」と、1日の勤務時間を3つに分け、日勤・夜勤・朝夕勤などのシフトをローテーションで回す「3交替制」の2種類があります。どちらの交替制を採用し、どのように勤務シフトを組んでいるかは、それぞれの職場によって異なるため、働く際には事前にしっかり確認しておきましょう。
また、工場によっては夜勤なし(昼勤のみ)のシフトを選べる場合もありますが、22時~翌5時までの深夜勤務には、基本給の25%以上増しとなる「深夜手当」が支給されるため、夜勤と合わせて働いた方が収入はアップします。
工場の休日は?
工場の休日は業種や勤務体系によって異なりますが、基本的に土日が休みの週休2日制を導入する職場が多くなっています。ただし、毎週必ず土日に休めるとは限らず、工場の繁忙期や稼働状況によっては、土日に出勤しなければいけない場合もあります。また、祝日は稼働している工場が多いため、休みにならない職場が多いようです。
また、日勤や夜勤のシフトを1週間~数日ごとに繰り返す交替制勤務は、どうしても身体への負担が大きくなるため、4日連続で勤務した後に2連休をとる「4勤2休」や、3日連続で勤務した後に1日休む「3勤1休」など、週休2日制とは異なる休日設定の職場もあります。その場合、休日の曜日は固定されず、平日が休みになることもあります。
工場の休暇や年間休日は?
ほとんどの工場では年に3回、ゴールデンウィーク・夏季(お盆)・冬季(年末年始)の長期休暇があり、他の業種と比べて日数も多い傾向にあります。ちなみに、製造業の工場の年間休日は平均120日前後となっており、日本企業の年間休日の平均日数107日(※)と比べても、2週間近く多いことがわかります。
※参考資料/厚生労働省 就労条件総合調査(令和4年) https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/jikan/syurou/22/dl/gaiyou01.pdf
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工場で働くメリット・魅力とは?
工場勤務の経験がなくても始めやすい
工場の仕事は、未経験OKの求人が他業種と比べて多い傾向にあります。比較的覚えやすい単純作業や軽作業が多く、繰り返すことで自然と業務をこなせるようになるからです。そのため、工場勤務の経験がなくても仕事を始めやすく、異業種からの転職を考えている人にも挑戦しやすいでしょう。
また、会社によっては業務に必要な資格の取得支援制度もあり、働きながら資格取得&スキルアップを目指すことも可能です。
未経験でも高収入を目指せる
先述したように、工場の勤務体系は交替制のシフト勤務が多く、夜勤の深夜時間帯(22時~翌5時まで)の作業には、基本給の25%以上増しとなる「深夜手当」が支給されます。また、メーカーや職種によっては、給料とは別に特別手当(入社祝い金や慰労金など)が支給されるなど、未経験者や初心者でも比較的高収入を目指せるのが魅力です。
寮完備・社食付きの工場が多い
多くのメーカーでは遠方からも人材を確保しやすいよう、工場の近くに寮を完備しています。寮は生活家電付きの個室タイプが多く、寮費や水道光熱費も会社が一部負担・全額負担してくれます。また、寮や工場の食堂も格安で利用できるので、家賃や食費などをセーブして、稼いだ分を貯金に回すこともできるでしょう。
正社員登用制度がある会社も
製造業では正社員登用制度を設けている会社も多く、非正規雇用で入社した従業員(パート・アルバイト・期間工・契約社員など)でも、登用の条件を満たせば正社員になれるチャンスがあります。通常の正社員採用の場合、多くは高卒・大卒などの学歴が応募条件となっていますが、登用制度を利用して正社員になるために学歴は関係なく、実際に中卒でも正社員に登用されるケースが多々あります。
もちろん、登用されるためには規定の条件(勤務態度や勤務期間、実績、登用試験など)をクリアする必要がありますが、はじめから正社員を目指して就職活動をするよりも、まずは非正規雇用で働きながら正社員を目指した方が近道になる場合もあるのです。
自分に合った仕事内容の職場が見つけやすい
製造業の仕事は、全国各地のさまざまな業種の工場で、年間を通して多くの求人があります。そのため、自分に合った仕事内容の職場や、地元の仕事が見つけやすいのがメリットです。また、自動車や家電に興味がある人、食べることやコスメが好きな人、料理や細かい作業が得意な人など、自分の興味や得意分野に合った業種の仕事が選べるのも魅力です。
工場で働くデメリット・大変な部分は?
長時間の立ち仕事が多い
工場のライン作業は、基本的に立ち仕事です。同じ姿勢のまま、長時間立ちっぱなしで作業していると、やはり足腰の疲れやむくみなどを感じる人も多いようです。対策としては、休憩中に軽いストレッチをする、コンプレッションウェア(加圧ソックスなど)を着用する、毎日入浴して血行を良くするなど、日ごろからのケアを心がけることが大切です。
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単純作業の繰り返しが多い
工場の仕事は単純作業を繰り返す業務が多いため、慣れてくると作業に飽きて集中力が途切れ、うっかりミスをしてしまうことも。作業自体は簡単でも、それをコツコツと続ける集中力が求められるので、人によってはキツイ・つまらないと感じるかもしれません。
職場によっては力仕事もある
工場の仕事は簡単な単純作業が中心とはいえ、職場によっては重量物を扱う力仕事もあります。とくに、自動車工場では重いタイヤや大きなパーツを取り付ける作業もあるため、体力的にも大きな負担がかかります。力仕事や体力に自信がなければ、食品や日用品、電子部品の工場など、比較的軽いものを扱う業種の仕事を選んだ方がいいでしょう。
生活リズムが不規則になりやすい
多くの工場が採用する交替制勤務は、休みを挟んで日勤と夜勤(準夜勤・深夜勤)を繰り返すため、昼夜が逆転してなかなか寝付けず、睡眠不足や体調不良になる人も多いようです。慣れるまでは体調管理に注意しながら、生活のリズムを崩さないよう心がけることが大切です。
作業環境が過酷な場合もある
ガラス・金属の加工など高温の素材を扱う工場では、工場内の温度が非常に高くなります。一方、冷凍食品や生鮮品などを扱う食品工場では、冷蔵庫や冷凍庫内などの低温下で作業することも。また、ゴムや樹脂などの製造工場では、素材特有の刺激臭があります。
もちろん、どの工場も従業員の健康に配慮した労働環境の整備を進めていますが、極度の高温・低温や化学物質などの臭いに敏感な人は、勤務が困難な場合もありますので注意が必要です。
工場勤務に向いている人の特徴は?
コツコツと集中して作業できる
どの仕事においても集中力は重要な要素となりますが、とくに工場の仕事にはスピードと正確さが求められるので、より高い集中力が必要となります。そのため、1人で黙々と業務に集中できる人や、単純作業にコツコツと取り組むのが好きな人に向いているでしょう。
体力や健康に自信がある
工場の仕事の中には、重量物を持ち上げて運んだり、1日中立ちっぱなしで作業をしたり、広い工場内をあちこち歩き回ったりと、身体に負荷のかかる重労働や立ち仕事も多くあります。よって、体力や健康面に自信があれば、工場で働く際の大きな強みとなるでしょう。
モノづくりが好き・得意
製造業の工場は、何かしらの製品をつくる「モノづくり」が仕事です。扱う製品に違いはあっても、自分が手がける製品や工程に興味を持って取り組める、モノづくりが好きな人に好適といえるでしょう。また、普段からプラモデルやDIYなどを趣味にしている人も、手先の器用さが仕事に生かせるはずです。
まとめ
今回は、工場で働く際に押さえておきたい基礎知識として、工場の仕事内容や勤務体制、働くメリットやデメリットについて解説しました。
ご紹介したように、工場の仕事にはさまざまな種類があり、未経験から始められる求人も多くあります。モノづくりや工場の仕事に興味のある方はもちろん、新しい仕事に挑戦したい、転職したいと考えている方も、仕事選びの選択肢のひとつとして、ぜひ工場ワークを検討してみてはいかがでしょうか。
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