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工場事務と一般事務の違い、工場事務のメリット・デメリット

工場事務と一般事務の違い、工場事務のメリット・デメリット

2023/12/22 更新

  1. ■目次
    ●工場事務と一般事務、どんなところが違う?
    ・一般事務 ・工場事務
    ●工場事務に求められるスキル① コミュニケーション力とリレーション力
    ●工場事務に求められるスキル② 一枚の葉を見ながら、巨木全体の状況を把握
    ●工場事務に求められるスキル③ 基本的なIT(デジタル)リテラシー
    ●工場事務に求められるスキル④ 社会人としてのビジネスマナー
    ●工場事務のメリット① 年齢、経験を問わず活躍できる
    ●工場事務のメリット② 事務経験がない人も働きやすい
    ●工場事務のメリット③ 残業が少なく、チャンレンジしやすい
    ●工場事務のメリット④ 経験やスキルが評価され、工場事務に転職する人も
    ●工場事務のメリット⑤ 時間を有効活用できる
    ●工場事務のデメリット① 最大のデメリットは通勤の不便さ
    ●工場事務のデメリット② 風土によってストレスを感じることも
    ●工場事務のデメリット③ 多種多様な業務を担う窓口的存在

工場事務と一般事務、どんなところが違う?

工場事務

製造現場や大規模工場内、または隣接するオフィスや管理室でデスクワークを行う

一般事務

オフィスなどで会議用資料の作成・準備や、見積書や契約書の作成、電話や来客対応などを行う

一般事務と工場事務は同じ「事務職」のため、基本的にデスクワーク中心の業務ですが、工場事務の場合は、従業員の入退出などの勤務管理をはじめ人事、総務、経理などの業務すべてを担う“庶務的な存在”である点が、一般事務との大きな違いになります。

また、一般企業での事務職というと20〜30代の女性をイメージする人が多いと思いますが、工場事務は工場の業務に精通したオールラウンダーであることから男性の工場事務も多く活躍していますし、製造ラインで経験を積んだ後に、そのキャリアをかわれたベテラン社員が工場事務を担当しているケースも珍しくありません。

工場事務と一般事務、どんなところが違う?

工場事務に求められるスキル① コミュニケーション力とリレーション力

数十人から数百人の従業員が働くメーカー直営の大規模工場ともなれば、それはもう“拠点”の枠におさまらず、ひとつの独立した企業と呼んでもよいレベルになります。こうした規模の大きな製造現場で働く工場事務は、日々の業務として、製造ラインのデータ管理や、本社との業務連絡、書類の作成といったデスクワークをこなします。
そのほかにも、全従業員の業務環境や労働環境の管理を含めた“ありとあらゆる”業務を担うことから、従業員一人ひとりとコミュニケーションを深めて強いリレーションを築くことで、従業員みんなにとっての“頼れる存在”であることが求められます。

工場事務に求められるスキル② 一枚の葉を見ながら、巨木全体の状況を把握

巨大な物流工場ともなれば〈受け入れ→荷下ろし→入庫・棚入れ→ピッキング→出庫→配送→出荷〉といった工程ごとの進捗データは、工場の一角にあるオフィスで一元管理されています。刻々と更新される膨大なデータから、「どの工程が遅延しているか」「遅延している工程に何人のスタッフを充当すればよいか」といった具合に、業務の進捗を把握したうえで、的確に工程責任者にアラートを発信する役割を工場事務が担うこともあります。

物流工場以外の生産現場でも、パソコンに上がる数字やデータを把握することだけが工場事務の仕事ではないことが多く、高いマネジメント力を備えた工場事務がいる現場ほど、インシデントや事故の発生件数が少ない、円滑に業務が進んでいる、従業員が気持ちよく働ける……といった評価を得ていることが多いといえます。従業員数が多い工場ほど、一枚一枚の葉(従業員一人ひとり)の状態を見ながら、巨木(工場全体)の状況を把握するマネジメント力が工場事務には求められるといえるでしょう。

工場事務に求められるスキル③ 基本的なIT(デジタル)リテラシー

オートメーション化やロボット化が進んでいる生産現場では、工場事務が“自動化”の集中管理的役割を担うことが多いため、工場事務として働く際には、システムを操作・管理する基本的なIT(デジタル)リテラシーが必要最低限のスキルになる、と考えておいてよいでしょう。

また、工場内のさまざまな業務を担う工場事務には、本社とメールで業務連絡をやりとりすることも多いですし、会議用の書類作成、日々更新されるさまざまなデータを関数やマクロを用いて取りまとめる業務などを担うことから、社会人としての基礎スキルでもあるWord、Excel、PowerPointの基本操作は習得しておいて損はありません。

工場事務に求められるスキル③ 基本的なIT(デジタル)リテラシー

工場事務に求められるスキル④ 社会人としてのビジネスマナー

工場によって違いますが、工場事務は生産ラインで働く従業員の勤務形態によって出勤時間が朝早くなることも珍しくありません。また、全員が同じ制服を着ているからといって、しわだらけのシャツ、シミがついたネクタイ、寝癖がついた髪型では、工場を訪れる取引先や顧客などの来客に不快感を与えかねません。ビジネスマナーの基本である「清潔な身なり」をはじめ、「あいさつ」「ルールの遵守」にも配慮しましょう。

さらに、工場の“顔”ともいえる工場事務は取引先や顧客はもちろん、多くの従業員とコミュニケーションから頼られる存在でといえます。多くの人とリレーションを築くためにも、若者特有の用語やタメ口は控え、日頃から言葉遣いに気をつけて正しい敬語はもちろん、ビジネス文書や電話対応の基本ルールについても身につけておきましょう。

工場事務のメリット① 年齢、経験を問わず活躍できる

工場事務に就く人は依然として派遣社員の割合が高いのですが、未経験者であっても安心して働けるよう、最近は就業後の新人研修を準備するケースや、マンツーマンで先輩が指導してくれるなど、さまざまな教育・育成制度を準備するところが増えていて、工場や生産現場では未経験者を工場事務として採用するケースも増えています。

この背景には大手・中小を問わず工場や生産現場で人手不足が慢性化している事情があるといえますが、求人募集に「未経験者、初心者歓迎」とうたわれていても、本記事でご紹介している「工場事務に求められるスキル」は身につけておくようにしましょう。

年齢、経験を問わず活躍できる

工場事務のメリット② 事務経験がない人も働きやすい

専任の指導員が新人につき、工場で製造している商品の特徴や、工場内の仕事の進め方やルールなどを説明してくれるところも増えているので、事務経験がなくても働きやすい点が工場事務の魅力といえるでしょう。

ただし、事務経験がなくてもパソコンの基本操作ができるIT(デジタル)リテラシーは身につけておきたいところです。さらに、大勢の従業員がひとつの目標に向かって規律よく業務を遂行する工場では、「あいさつ」「ルールの遵守」「きちんとした身なり」などのビシネスマナーは必須とされます。

工場事務のメリット③ 残業が少なく、チャンレンジしやすい

3交替制のシフトが敷かれ、24時間フル稼働する工場などでは、従業員の勤務時間が明確に定まっていることが多いので、そうした工場に勤務する事務職の場合も定時に上がれることが多く、残業がほとんどない点が魅力です。

残業がほとんどないとはいえ、ただ単にデータ管理、本社に提出する資料の作成など、ルーチンワークをこなしていればよいわけではありません。さまざまな業務を担う工場事務は、視点を変えればチャンレンジしやすい環境に置かれているともいえるので、上司と相談しながら業務の改善提案などを積極的に行ってみましょう。

工場事務のメリット④ 経験やスキルが評価され、工場事務に転職する人も

異業種から工場事務に転職した30代の男性や、精密機器メーカーの開発領域で10年経験を積んだ後、半導体メーカーの新設工場の事務職にヘッドハンティングされた40代の男性など、製品や技術の専門スキルや業界経験を評価されて高待遇で工場事務の管理職として転職する人も最近は増えています。

工場事務は基本的に現場やラインの作業に携わることはほとんどありませんが、大手メーカーの製造現場で働く工場事務にはその工場で製造している商品についての理解が必要ですし、特殊な材料や素材を扱う加工メーカーで働く工場事務には、材料、生産技術に関する知識が必要です。こうした点から、工場事務はものづくりが好きな人にとって、非常に魅力ある職種といえるでしょう。

経験やスキルが評価され、工場事務に転職する人も
  

工場事務のメリット⑤時間を有効活用できる

生産計画に則って従業員が一丸となって仕事に臨む工場では、製造現場に立つ従業員だけでなく、事務方を担う従業員も残業が少なく、勤務時間や休日が定まっている点が大きなメリットといえます。

そのため、友人とイベントに行く約束をしていたのに、上司から急な残業を頼まれて泣く泣く約束をドタキャンした……ということもほとんどないでしょうし、全従業員の勤務シフトや休日が3カ月、半年、1年ごとに決まり、早い段階から休日などがわかるため、趣味や旅行などの計画を立てやすい点も魅力でしょう。

工場事務のデメリット① 最大のデメリットは通勤の不便さ

駅から近い場所にあることが多い一般事務と比較して、工場は駅や街から離れた場所に立地していることが多いため、通勤の不便さが工場事務の最大のデメリットといえるかもしれません。

ただし、交通の便が悪い工場では、マイカー・オートバイ・自転車での通勤を認めているところも多いですし、マイカーやオートバイを使えない人向けに、駅から送迎シャトルを巡回させているケースもあります。通勤は毎日のことだからこそ、どんな通勤方法があるのかを事前に確認しておくことが、安心して働ける条件のひとつになります。

最大のデメリットは通勤の不便さ

工場事務のデメリット② 風土によってストレスを感じることも

“なんでも屋さん”“頼れる存在”“オールラウンダー”といった要素が強い工場事務は、製造現場で経験を積んだ後にその知見や経験を評価された事務方に配属されるケースも多いので、大規模工場の事務職は比較的年齢が高いベテラン従業員が活躍していることが珍しくありません。

そのため10〜20代の人が工場事務に就いたとき、周囲との年齢差を感じやすく、それが精神的ストレスになることも……。また、従業員数が多い工場ではスポーツや趣味のサークル活動が盛んなことも多く、そうした工場に事務職として勤務する場合はサークルへの所属が求められることもあります。協調性が低い人、就業後や週末を仕事と切り離したい人、一人が好きな人はストレスを感じるかもしれません。

工場事務のデメリット③ 多種多様な業務を担う窓口的存在

一般事務も工場事務も、基本的にはオフィス内でのデスクワークという点で共通していますが、大勢の従業員が働く大規模工場では、「スタッフAさんの体調が悪くなった」「ラインで必要な用具の在庫がない」といった相談から、突発的な機械トラブルや動作不良など、従業員から寄せられるさまざまな“相談”や“報告”“頼まれ事”に対して、その都度、事象ごとの責任者や工場長へ連絡を取る窓口的役割を担うことも。

こうした職責から、一人でコツコツ仕事がしたい、初対面の人や年上の人とのコミュニケーションが苦手という人には、ストレスを感じることがあるかもしれません。逆に、人の役に立ちたい、頼られるとつい頑張っちゃう……という人は、大勢の従業員が働く大規模工場での事務職として高い適性があるといえるでしょう。

一般事務と工場事務の仕事の違いや、工場事務のメリット、デメリットを解説してきましたが、生産現場や工場での“頼れる存在”である工場事務は、面倒見がよい、人が好き、協調性がある、何かにつけて人に頼られやすい……といった人には、とても相性のよい職場になることでしょう。 たくさんの個性的な人に囲まれて、仕事の裁量も幅広く、チャレンジしがいがある工場事務の仕事に自分は向いているかも!と思ったら、早速、お仕事探しを始めてみませんか。