シャーシとは?コンテナとの違い・種類をわかりやすく解説
2023/8/10 更新
シャーシとは
シャーシとは、フランス語の「chassis」が語源の言葉であり、日本語では「骨格」「 枠組(フレーム)」の意味を表します。一般的な使用例としては乗用車の車体を支える部分として使用され、エンジンを含むボディ以外の部分をシャーシと言います。
また、シャーシという言葉が示す意味は業種によって大きく異なりますので、業務で使用する場合は十分確認して使用しましょう。
フレームとの違い
フレームとは自動車を組み立て成形していく際の骨格部分であり、フレーム部分に各パーツを取り付けていくことで車が作られていきます。フレームは車の基本的な構造を支える部分ですので、もしフレームが歪んでしまえば車の走り方にも悪影響が出てしまうのです。
そして、フレームにエンジン・タイヤなどの各パーツを取り付け、走行可能な状態のものをシャーシと呼びます。したがって、シャーシの中にはフレームも含まれているのです。
コンテナとの違い
主に荷物などを保管・運搬する目的で作られた鉄製の容器のことをコンテナと言います。コンテナは鉄製の部材で作られていますので、荷物を安全に運べるのが大きな特徴です。また、サイズはISO(国際標準化機構)によって規格化され、用途によって使用するサイズも大きく異なります。
そして、運搬時にコンテナはシャーシに乗せられ、さまざまな運搬用機械を使って運搬されていきます。したがってコンテナとシャーシの区分としては、コンテナは「容器」、シャーシは 「容器を乗せるもの」と認識しておきましょう。
トレーラーとの違い
トレーラーを英語表記すると「Trailer」という綴りになり、日本語訳すると「後についていく人」と訳されます。そして、一般的にトラクターによって牽引されていく車輌部分がトレーラーです。
自走するための動力を持たないのがトレーラーであり、トラクターによって牽引されることで動くことができます。また、物流業界ではシャーシにコンテナを搭載したものをトレーラーと呼びます。コンテナを乗せて運搬するための土台のことをシャーシ、シャーシにコンテナが乗せられて牽引される状態のものがトレーラーです。
シャーシは分野によって
意味が異なる
シャーシにはさまざまな種類のものがあり、材質も大きく異なります。また、使用目的・分野によって、同じシャーシでも意味が大きく変わっていくのも特徴的です。
したがって、シャーシという表現は多岐にわたる分野で使用されており、業種別で意味が異なることを理解しておきましょう。
シャーシの種類
上記でも解説しましたが、シャーシは多岐に使用されている部品・表現で多くの業種で活用されています。では、シャーシの種類について詳しく解説していきましょう。
モノコック
モノコックとは、乗用車で最も使用されているシャーシの1つです。モノコックは車両の軽量化を目的として、「ボディとシャーシが一体化したもの」を指します。モノコックを活用すれば、衝突事故発生時などに衝撃を緩和してくれるのが大きなメリットです。
ラダーフレーム
モノコックよりも以前から使用されているシャーシがラダーフレームです。ラダーフレームはシンプルで重量があるので、オフロード仕様車や商用車で多く使用されています。
2軸シャーシ
主にトラックで使用されているのが2軸シャーシです。2軸シャーシでは、荷台の車輪を連結させる棒のことを「軸」と呼び、軸の左右には車輪が設置されています。2軸シャーシを活用すれば、小回りが良くなり移動しやすくなるのも大きなメリットです。
3軸シャーシ
2軸シャーシ同様にトラックで多く活用されるシャーシが3軸シャーシです。3軸シャーシは耐久性に優れていますので、重量のある貨物運搬時に重宝されるシャーシと言えます。3軸シャーシを利用すれば2軸よりも重い荷物を運べますので、重量制限を超えないために利用されることが多いです。
MG付きシャーシ
MG付きシャーシもトラックで多く使用されているシャーシです。MGとは「Mortor Generator(電力発電機)」という意味で、電力発電機が搭載されたシャーシのことをMG付きシャーシと言います。
MG付きシャーシはその性質上、ほかのシャーシと比べて高価で専門的なメンテナンスが必要です。
シャーシが使用されているもの
これまでに解説してきたように、シャーシの種類は多岐にわたります。また、自動車以外にも多種多様に使用されていますので、実際にシャーシが使用されているものをご紹介していきましょう。
車両
シャーシは多くの車両で使用されています。トラックなどのサイズの大きいものだけでなく、ミニ四駆のボディ以外の部分もシャーシと呼ばれるのです。
したがってシャーシは、自動車、トラック、ミニ四駆などの幅広いジャンルの車両に使用されています。
車両以外
車両以外にシャーシを使っているものの中で、一番有名なのが飛行機です。飛行機の場合は車のようにボディ以外をシャーシとは呼ばず、胴体や翼部分を除いた部分を指します。
そして、コンピュータのマザーボードや磁気ディスクなどの精密機器を収納している枠組みのこともシャーシと呼びます。しかし、上記の場合のシャーシは、フレームワークなどの別名称で呼ばれることも多いです。
自動車のメインとなる部品
普段から何気なく乗っている自動車ですが、自動車は数多くのパーツで組み立てられて作られ、それぞれが重要な役割を果たしています。では、自動車を組み立てるうえでメインとなる部品にはどのようなものが挙げられるのでしょうか。
インストルメントパネル
エアコン・オーディオなどの電子機器の操作パネルが並んだパネルを、「インストルメントパネル」と言います。以前は各メーターを取り付けた計器盤のみを指す言葉でしたが、現在ではオーディオやエアコンのみならず、エアバッグも含めたパネル全体を指す言葉として利用されています。
ガラス
「ガラス」も自動車を組み立てるうえで重要なパーツの1つです。ガラスは傷がつきやすいので慎重に取り扱い、運搬時に傷がつかないように専用の機械に吸い付けて運びます。ガラスの貼り付け時には、センサーを用いて設置個所を計算していきます。
バンパー
とても軽く、はめ込みが簡単な部品が「バンパー」です。バンパーは車の前後に必ず設置されているパーツで傷がつきやすい素材ですので、取り扱いには十分注意しましょう。
シャーシ
車のエンジンを含むボディ以外の骨組の部分を「シャーシ」と言います。自動車組み立て時には最初にシャーシを組み立て、その後に各パーツを組み立てていくのです。
シート
「シート」は自動車の内装部品の中でも大きめのパーツであり、外観次第で車内のイメージが大きく変わります。例えば、大きめのシートを設置すればゴージャスな雰囲気になり、小さめのシートを設置すれば室内スペースを多めに確保できるのです。
タイヤ
内装部品の設置が完了したら、次に「タイヤ」の取り付けをおこないます。タイヤは自動車走行時の要となる部品ですので、ナット締め付け時には適正なトルクで締め付けをしましょう。
ドア
自動車組み立ての最後の工程が「ドア」の取り付けです。自動車のドアは運搬専用の機械で運び、人の手で小さなネジを締め付けて完成です。
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