「検品」とはどんな仕事?具体的な仕事内容や働くメリット・デメリットを解説

2024/2/8 更新
1.検品の仕事内容について
自社の製品や扱う商品に不具合・間違いがないかをチェックする「検品」は、製造業や物流業の現場に欠かせない重要な仕事のひとつです。ここ近年、検品作業は機械による自動化が進んでいるものの、機械で検出するのが難しい部分は、やはり人の手や目を使って最終的にチェックする現場が多いようです。
ただ、ひと口に検品といってもさまざまな種類・手法があり、製品や業種によって作業内容も大きく異なります。では、どのような製品を、どのような方法でチェックしているのか、製造業と物流業の現場ごとに詳しく見ていきましょう。
製造現場における検品の仕事内容
検品する製品は、食品・衣料品・日用品・家電・自動車・医薬品などメーカーによって多岐にわたりますが、基本的には工場出荷前の製品に不具合がないかを確認する作業がメインとなります。
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【製造業の主な検品作業の一例】
●不良品の仕分け……ベルトコンベアで流れてくる製品や容器、ラベルなどに不良がないか、マニュアルや見本に基づいてチェックし、不良品を発見した場合は取り除く
●混入検品……製品(主に食品や衣料品など)に異物が混入していないかを確認し、発見した場合は取り除く
●作動検品……工業製品(主に家電や電子機器など)が指示書通りに動作するか、アプリの挙動にバグがないかなどを確認する
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物流現場における検品の仕事内容

工場や倉庫・配送センターなどの物流現場では、主に商品(注文品・荷物など)の入荷時と出荷時に検品作業が発生します。また、商品と伝票を照合する入荷・出荷検品では、ハンディターミナルなどの機器を使ってチェックする場合もあります。
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【物流業の主な検品作業の一例】
●入荷検品……入荷した商品の種類・点数と伝票が合致しているかを確認する
●出荷検品……出荷する商品の種類・点数と伝票が合致しているかを確認する
●外装検品……入荷・出荷時に商品に破損や傷はないか、出荷時に外装・梱包に不具合がないかを目視で確認する
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企業における検品作業の重要性

万一、製造現場の検品で不良品や欠陥が見落とされ、市場に流通して事故や問題が発生してしまうと、リコールや回収などに伴う損失だけでなく、消費者からの支持や社会的信頼も失うことになってしまいます。同じく物流サービスの現場でも、破損した商品や誤った品目・数量の荷物を出荷してしまうと、顧客からのクレームや損害賠償などの問題にもつながりかねません。そうした意味でも、製造業・物流業の企業において、検品作業に携わる従業員は非常に重要な役割を担っているといえるでしょう。
2.検品作業の雇用形態・勤務形態や時給相場は?
検品作業の雇用形態・業務内容

検品作業の雇用形態としては、アルバイト・パートの求人が多い傾向にありますが、正社員や派遣社員、契約社員などの求人もあり、さまざまな形態で就業することができます。
求人情報では「検査・検品」「軽作業」「倉庫作業」などの業務内容で募集する企業が多く、現場によっては検品以外の作業(ピッキング、仕分け、梱包など)も含まれる場合がありますので、応募する際には具体的な仕事内容を必ず確認しておきましょう。とくに、正社員や派遣社員、契約社員として働く場合、検品の実務だけでなく、アルバイトやパートの管理業務なども担当するケースが多いようです。
検品作業の勤務形態・勤務時間

検品作業の勤務形態・勤務時間は、フルタイムで週5日勤務の職場もあれば、1日4~5時間・週2~3日程度のシフトで働ける職場もあります。また、24時間稼働している工場や倉庫の場合、交替制の夜勤シフトが組まれている職場もあります。
検品作業の時給相場

検品作業の時給は、勤務先やエリアによって多少異なりますが、平均すると900~1100円程度が相場となっています。
なる深夜手当(法定手当)が支給されますので、日勤のみで働くよりも収入はアップします。たとえば、基本給(日勤の時給)が1000円の場合、深夜勤務の時間帯の時給は1250円以上となります。
3.検品作業の魅力や働くメリットは?
では次に、検品の仕事の魅力や働くメリットについて見ていきましょう。
未経験から働ける職場が多い

検品の仕事はマニュアルや指示書に沿って作業するため、実務経験・資格不問の求人が多く、未経験でも仕事を始めやすいのが魅力です。仕事内容も単純作業が中心なので、仕事を覚えるのも比較的早いでしょう。新しい仕事にチャレンジしたい人にも好適です。
体力を消耗する重労働がない

検品の仕事は、目視や手元での軽作業が中心です。重量物を持ち上げる・運ぶといった力仕事がほとんどないため、体力や筋力に自信がなくても従事でき、性別や年齢にかかわらず長く働くことも可能です。基本的には立ち仕事の現場が多いですが、扱う製品や工場によっては、検品作業を座って行う場合もあります。
黙々と自分の作業に集中できる

基本的に、検品の仕事は顧客と接することがなく、作業中も仕事に必要な会話以外はほとんどありませんので、担当する業務に集中して作業を進めることができます。接客業のように不特定多数の人とコミュニケーションを取る必要もないため、1人で黙々と作業するのが好きな人や、人と関わるのが苦手な人にも向いているでしょう。
自分の成長・やりがいを実感しやすい

自社製品や物流サービスの品質と安心・安全を支える検品の仕事は、企業や社会に貢献していると自負できますし、人によっては不良品やミスを発見すること自体も、仕事のやりがいにつながるでしょう。また、仕事に慣れてくると作業のスピードや正確性が上がり、自分自身の成長も実感しやすいのが魅力です。
4.検品作業の大変な部分や働くデメリットは?
さまざまな魅力やメリットがある検品作業ですが、人によってはデメリットとなる面もあります。以下、検品作業の大変な部分やデメリットについても、ぜひチェックしておいてください。
単純作業の繰り返しが多い

検品の仕事は、基本的に単純作業の繰り返しとなるため、慣れてくると作業に飽きて集中力が途切れ、思わぬミスにつながることもあるようです。作業自体は簡単であっても、それをコツコツとこなす根気や持続力が求められるので、人によってはキツイ・退屈でつまらないと感じるかもしれません。
欠陥を見落とさない集中力・注意力が必要

検品の仕事では、一つひとつの製品を手際よく正確にチェックしなければいけません。もし不良品や欠陥を見落としてしまうと、クレームや事故にもつながりかねないため、勤務時間中は高い集中力と注意力をもって、担当する作業を確実にこなすことが求められます。過度に構える必要はありませんが、責任ある仕事に携わっているという自覚を持って、日々の業務に取り組むことが大切です。
5.まとめ
今回は、製造業や物流業の現場に欠かせない検品の仕事内容について、働くメリットやデメリットとともに解説しました。
ご紹介したように、検品の仕事は非常に重要な役割を担うため、大変な部分や注意点もありますが、その分、やりがいや手応えが大きい仕事ともいえます。また、未経験からでも仕事を始めやすく、年齢や性別にかかわらず長く働ける職場が多いのも大きな魅力といえるでしょう。本記事を通して検品の仕事に興味を持った方は、ぜひこの機会にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
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