40代フリーターが正社員になるには?おすすめの業界・職種や就活成功のコツ

2024/11/5 更新
40代フリーターの就職は無理なのか?
就職サイトなどに掲載されているほとんどの求人情報には、応募者の年齢制限を禁止する雇用対策法に従い、年齢の条件が記載されていません。これは「中高年の再就職を妨げることをしてはいけない」という指針から、平成19年10月に改正された雇用対策法により、以下のようなルールが示されているからです。
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●原則として、求人で年齢を制限することは禁止
●応募・採用においても、年齢に関わりなく均等な機会を与えなければいけない
●年齢に関わりなく、同じ能力を持つならば差別をしてはいけない
※ただし、若年者の長期勤続によるキャリア形成を目的としている場合など、一部の例外もあり
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しかし、現実的には将来性のある若手の人材を求める企業が多く、同じ求人に20代と40代のフリーターが応募した場合、20代が採用される可能性が高いのも事実です。また、30代からの中途採用市場では、前職の経験や実績、スキルなどが期待されるため、正社員経験のない40代フリーターの就職のハードルは、さらに高くなる傾向にあります。
とはいえ、ここ近年の国内労働市場は、労働人口の減少による人手不足が深刻化しており、正社員を目指すフリーターにとっては有利な状況となっています。よって、「40代フリーターだから就職できない」と諦める必要はありません。就職のハードルが高いとはいえ、自分に合った就職しやすい業界・職種を見極め、早めに準備をして就職活動を始めることで、正社員になれるチャンスは十分にあります。
40代フリーターが抱えやすい悩みやリスク
アルバイトやパートで働くフリーターの中には、明確な目標や目的があり、あえてフリーターという働き方を選んでいる人もいるでしょう。一方で、これといった理由もなくフリーターを続けながら、漠然とした不安や絶望感を抱いている人も多いと思います。
ここでは、40代フリーターが抱えがちな悩みやリスクを紹介しますので、同じような不安を感じている人は正社員就職を検討してみましょう。
正社員より収入が低く増えにくい

40代のフリーターで多いのが、収入が低く増えにくいという悩みです。国税庁の「令和4年分 民間給与実体統計調査」によると、正社員の平均年収は508万円、フリーターを含む非正社員の平均年収は198万円と、310万円もの開きがあることがわかります。非正社員はボーナスや諸手当などのまとまった収入がほとんどないため、これだけの年収差が生じてしまうのです。
また、正社員は勤務年数や業績に応じて定期的に昇給し、年齢とともに収入もアップしていきます。一方で、フリーターは昇給の機会がほとんどなく、年齢とともに時給が上がるわけではないので、同じ仕事を長く続けていても収入が上がりにくいのです。
収入や雇用が安定しない

フリーターが抱えるリスクとして、収入や雇用が不安定なことも挙げられます。フリーターは働いた時給分のみが収入となるため、病気やケガで働けなくなれば、収入は激減してしまいます。さらに、会社の業績や景気が悪化して人員削減が必要となれば、突然解雇される可能性もゼロではないからです。とくに、40代になると健康面に支障が生じやすくなり、いつ働けなくなるかわからないことも大きな不安材料となります。
年齢とともに稼ぎにくくなる

40代になると、若い時と比べて身体面での無理がきかなくなってきます。体力のある20代・30代前半のうちは、高時給の夜勤や肉体労働、掛け持ちのアルバイトなどで稼げるかもしれませんが、年齢とともに体力が落ちてくると、不規則なシフトや力仕事がキツくなってきます。働いた時給分がそのまま収入に反映されるフリーターの場合、体力の衰えでこれまでの仕事量がこなせなくなると、その分だけ収入も減ることになります。
ライフプランが立てにくい

収入が安定しないフリーターは、長期的なライフプランが立てにくく、経済的な理由から結婚や子育て、住宅の購入などに厳しさを感じる人が多いようです。また、フリーターは安定した収入・雇用が見込めないという理由で、正社員より社会的な信用度が低くなる傾向にあります。場合によっては、賃貸住宅の入居審査に通りにくかったり、車・住宅のローンやクレジットカードの利用が制限されるなど、信用調査に影響が出る可能性もあります。
40代フリーターの就職が難しい理由
40代を含めてフリーターの就職が難しい理由としては、主に以下のような点が挙げられます。
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《1》採用する企業側は、フリーターに対して「すぐに辞めてしまうのでは?」「仕事への意欲が低いのでは?」といった点を懸念しており、フリーターの採用に慎重になる傾向がある。
《2》フリーターは実務経験や社会人経験がないと見なされることが多く、社会人としてスキルを積んだ正社員からの転職者(応募者)と比べると、選考で不利になりやすい。
《3》中途採用市場では、年齢が高くなるほど即戦力となる実務経験やスキルを重視する傾向が強まるため、20代のフリーターと比べて、30代・40代のフリーターは不利になりやすい。
《4》企業側は、教育コストと実際に働ける期間を考慮して人材を採用するため、定年まで長く働ける20代の人材を求める傾向がある。
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就職が難しい理由から取るべき対策を考える

これらの理由を企業側の視点から考えることで、就活の方向性や取るべき対策が見えてくるでしょう。たとえば《1》の理由に対しては、履歴書の自己PRや面接で「仕事に対する前向きな姿勢や熱意、真剣さ」を積極的にアピールすることで、企業側が抱く懸念を払拭できる可能性があります。
《2》《3》《4》の理由に対しては、アルバイト経験のある業種や職種の求人を選んだり、仕事に役立つ資格やスキルを身につけたりすることで、企業に貢献できる人材であることを示しやすくなるでしょう。たとえば、「介護職員初任者研修」「危険物取扱者」「電気工事士」「フォークリフト・クレーン免許」「マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)」などの資格は、未経験者でも比較的取得しやすく、資格があれば実務経験がなくても即戦力として採用される可能性があります。
また、40代フリーターの就活では年齢の高さも大きなハンデとなります。よって、就職を目指そうと思い立ったら、できるだけ早く(若いうちに)行動を起こすことも、就活を成功に導く重要なポイントといえるでしょう。
40代フリーターが就職しやすい業界・職種は?

実務経験や専門知識を必要とする仕事は、フリーターが採用される可能性が低いため、「未経験でもチャレンジできる」「人手不足で需要が高い」など、フリーターでも正社員になりやすい業界や職種を狙って就活を進めるのもいいでしょう。具体的な業界・職種としては、「製造業」「物流業」「介護職」「IT職」「営業職」「販売職」「事務職」などがおすすめです。
また、アルバイトをしていた業界や職種で正社員就職を目指すのもひとつの方法です。アルバイト先で身につけたスキルがアピールできれば、採用選考で有利になる可能性があります。ただし、一般的にアルバイト経験は職歴と見なされないため、企業側の判断によっては評価されない場合もあります。
40代フリーターが正社員に就職する方法
ここからは、40代フリーターが正社員になるための方法を5つ紹介します。ひとつの方法にこだわらず、行動しやすい方法をいくつか取り入れて、就職のチャンスを逃さないようにしましょう。
求人サイトから応募する

求人サイトで仕事を探す際には、あまり多くの条件にこだわらず、優先順位を決めて検索することで、求人の選択肢が増えて比較検討しやすくなるでしょう。ただし、求人サイトでの仕事探しは自分一人で行うことになるため、就活に自信がない人は、ほかの方法と併せて進めることをおすすめします。
ハローワークを利用する

全国の都道府県に設置されたハローワークでは、地元企業を中心とした求人の中から、自分の経歴や能力に合った仕事を紹介してもらえます。面接指導や履歴書の添削、面接日程調整などのサポートも受けられるので、一人で就活を進めるより安心感があるでしょう。また、ハローワークの求職者を対象にした職業訓練などの支援制度もあり、就職に必要な知識やスキルを身に付けられるのもメリットです。
就職・転職エージェントを利用する

就職・転職エージェントなどのサポートサービスを利用すれば、自分に合った仕事選びはもちろん、自己分析や面接対策、応募書類の添削・作成など、就活で必須となるさまざまな支援を受けることができます。就職のプロに相談しながら活動を進められるので、ポイントをしっかり押さえて、就職の成功率を高められるのがメリットです。
アルバイト先の正社員になる

そのほか、アルバイト先の企業に正社員登用制度があれば、一から就活を始めるより正社員になれる可能性が高くなりますので、ぜひ挑戦してみましょう。
正社員に登用されるためには、「一定期間勤続している」「勤務態度が良好」「上司の推薦を受ける」「登用試験(筆記・面接)に合格する」といった条件を設けている企業が多いようです。ただし、企業によっては年齢条件(年齢の上限など)を設けている場合もありますので、正社員登用を目指したい人は事前にしっかり確認しておきましょう。
紹介予定派遣で働く

フリーターからいきなり正社員として働くことに自信がなければ、まず派遣社員や契約社員として働き始め、職場体験を積むことでステップアップしていくのもいいでしょう。
そのほか、派遣社員から正社員になる方法としておすすめなのが「紹介予定派遣」という働き方です。紹介予定派遣とは、一定の派遣契約期間が満了した後、直接雇用に切り替えることを前提とした働き方で、派遣期間中に直接雇用契約を結ぶかどうかを本人と派遣先企業が検討し、双方の同意が得られれば、そのまま正社員として働くことができます(はじめは契約社員や準社員の場合もあり)。
※紹介予定派遣の求人は、記事末の<工場求人ナビ>サイトのリンク先に掲載していますので、興味のある方はぜひチェックしてみてください!
まとめ 40代フリーターの就職は求人選びと早めの行動が重要

40代フリーターの就職は、若い世代と比べてハードルが高いのも事実ですが、決して不可能なわけではありません。40代でもまだまだ正社員になれるチャンスはありますし、就職しやすい業界・職種の求人情報を比較検討して、早めにアクションを起こすことで、正社員就職に一歩近づくことができるでしょう。
今後の生活への不安や悩みを解消し、将来の展望を拓くためにも、自分の能力や可能性を信じて、諦めずに就職活動に取り組んでください!
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